アニメ「今、そこにいる僕」1話のシナリオ分析
今回からオリジナルアニメの『今、そこにいる僕』のシナリオ分析をしていきます。
この作品を選んだ理由はオリジナルアニメであること。原作ありだとどうしても完結に至っていない作品が多いので、今後はオリジナルを中心に扱っていきたいと思います。
他の理由は十二話完結というぐらいでしょうか、余り長いとダレてしまうので。
ミニッツライナー
まずはこの方法でシナリオ全体の構成を見ます。
ミニッツライナーとは?
シナリオ分析法の一つ。映像内で起こった事を文字にして、一分をおよそ一行で書いて行きます。その際には後で見直した時に分かりやすいように「誰が、何をした」という形にします。
しかし一話ずつ観ながら書いているので、重要な部分やフラグを見逃す可能性があります。ご了承ください。
スタート
- シュウの朝の光景、勝ったら告白
- 剣道の試合、負けるシュウ
- 対戦相手と話す、突っ込むだけのチャンバラだと言われる
- 対戦相手と女の子が去り、ため息をつくシュウ
- シュウの帰り道
- OP
- 煙突の上の人影に気付くシュウ
- 隣の煙突に登るシュウ、ララ・ルゥが居る
- ルゥに話しかけるシュウ、反応がないので物を投げる。シュウを見るルゥ
- シュウの自己紹介、夕日を指差すルゥ
- 名前を聞くシュウ、ルゥの口の動きを読む、ララ・ルゥ
- 近所の人たちの話をするシュウ
- 一人話すシュウ
- ルゥと目が合うシュウ、笑う
- 周囲の動きが止まる、轟音。アベリア登場
- 龍の形と人型のロボットも登場、たすけてという口の動きを読むシュウ
- ロボットに立ち向かうシュウ、木の棒でパイロットを一人倒す
- もう一人倒す、が投げられるシュウ
- 暗い場所に移動するシュウ、ルゥを見つけて連れて逃げる
- アベリアが内部に伝令、ルゥを生け捕りにしろ、シュウの生死は問わない、と
- 少年たちに銃で狙われるシュウ、逃げる。可動橋ではぐれる、その際にルゥのネックレスをつかむシュウ
- パイプから外へ出されるシュウ、見知らぬ世界に居る
- ED
構成
全体
シュウの説明、試合に負ける、1~5分。
煙突の上の少女、7~14分。
突然、現れる女とロボット、15~21分。
引き、見知らぬ世界、22分。
ボーイ・ミーツ・ガールでそのまま何かに巻き込まれ女の子の為に戦うという、一つの王道パターンを感じます。それにロボットが出て来たり主人公がデフォルトで明るいタイプなのは小学生向けの作品という事でしょうか。
エピソード
- 勝ったら告白すると寝言で言っていたらしいシュウ、妹に茶化される。しかし剣道の試合では敗北する
- 帰り道で煙突の上に人影を見つけるシュウ、隣の煙突に登ると居たのはララ・ルゥという少女だった
- 轟音と共に女とロボットが現れる、ルゥを助けようと戦うシュウ。何とかルゥを連れて逃げるが可動橋ではぐれ、その時にルゥのネックレスを手に取る
- パイプから外へ出されたシュウ、そこは見知らぬ世界だった
最初のエピソードがいいですね、告白すると言われて一気に入り込んでしまいました。しかしこの後、剣道の女の子は登場するんでしょうか?
この辺りの感覚も非常に男の子向けらしく、好きな子がコロコロと入れ替わります。女性には理解できない感覚かもしれません。女の子には受けないでしょうかね。
他にもあれこれと気になる要素が散りばめられていました。途中で出て来た銃を持った子供たちやルゥの持っていたネックレス、そしてルゥの見ていた夕日辺りでしょうか。この辺りはこれから再登場して色々と活躍してくれると思います。
その他
ラピ○タ
この手の作品だと必ず言われる『ラピュ○』との類似点です。謎の少女はいいとしてもネックレスはちょっと変えた方が良かったんじゃないの……? とは思いました。しかしそれ以外はそれほど共通点はなさそうです。
未来少年の方がまだ近い?
昭和少年
冒頭で描かれた家族像や近所付き合い、更に煙突の上に登ったりと非常に昭和臭を感じます。少なくとも現代っ子ではないですね。この作品の放送が1999年なので、当時はそれほど古く感じなかったのかもしれません。それとも意図的に下町感が出したかったか。
もしかしたら現代っ子を主人公にするとここまでの活躍は出来ないと考えたのかもしれません。まぁその辺りは余り気にせずに観て行きたいと思います。
という辺りで1話の分析を終わります。