アニメ「今、そこにいる僕」13話のシナリオ分析
アニメ『今、そこにいる僕』のシナリオ分析、今回は13話です。ついに最終話となりました、想像してたよりは鬱エンドでもなかったです。
ミニッツライナー
まずはこの方法でシナリオ全体の構成を見ます。
ミニッツライナーとは?
シナリオ分析法の一つ。映像内で起こった事を文字にして、一分をおよそ一行で書いて行きます。その際には後で見直した時に分かりやすいように「誰が、何をした」という形にします。
しかし一話ずつ観ながら書いているので、重要な部分やフラグを見逃す可能性があります。ご了承ください。
スタート
- 前回の続き、怒るシュウ、ナブカに銃を向けるがその足元を撃つ
- タブールが来てシュウを撃とうとするがナブカが止める。兵を引くヘリウッド
- 捕まったララ・ルゥ、奴隷となったザリ・バースの人たち。ヘリウッドが動き出す
- 酔っている看守、弱ったシスを看病するサラ
- 地下でナブカと話すタブール、村は既に破壊されたと言うタブール
- ナブカを撃つタブール、落ちるナブカ
- サラにお腹の子供は憎まないでと話すシス
- 事切れるシス、涙するサラ
- ララ・ルゥに言う事を聞かないとザリ・バースの人間を殺すと言うハムド
- シュウに棒を渡して力尽きるナブカ、棒で鍵を取り脱獄するシュウ
- 上へと走るシュウ、タブールたちと戦う
- 機器が破壊される、銃で狙われるシュウを水の力で助けるララ・ルゥ
- ヘリウッドが熱暴走を起こす。ヘリウッド兵とザリ・バース民の殺し合い
- シュウを狙うハムド、シュウに棒で殴られて逃げる
- 落ちていくヘリウッド、上へ連れて行ってとララ・ルゥが言う
- ララ・ルゥがヘリウッドを水で浸す
- 水に呑まれた子供を助けるカザム、代わりに自身が水に呑まれる
- アベリアの名前を呼ぶハムド、水に呑まれる
- 墜落するヘリウッド
- 夕日を見るシュウとララ・ルゥ、ララ・ルゥの姿が消えて行く
- ここに残ると言うサラ、生きてりゃいい事ある、とシュウ
- 時間の転送装置を使うシュウ
- シュウが居た時代、夕日を見るシュウ
- ED
全体
構成
ザリ・バースの敗北、1~4分。
タブールの凶行、5~6分。
シスのサラへのメッセージ、7~8分。
シュウの脱獄、9~11分。
落ちるヘリウッド、12~19分。
別れ、20~23分。
前回の続きから始まっていますが、区切るポイントはザリ・バースの敗北の後の方がキリが良かった気もしますがどうなんでしょう。
単に尺の問題か、それともナブカのエピソードをまとめて入れたかったのかもしれません(シュウを庇う・タブールに撃たれて棒をシュウに届ける)。
エピソード
- スーンを殺され怒るシュウ、しかしナブカは撃てない。その後、ヘリウッドの牢屋に入れられるが血まみれのナブカが棒を持ってくる、その棒で脱獄するシュウ。ララ・ルゥを助けに向かいタブールたちと戦い、アベリアとハムドも倒す
- シュウを撃とうとするタブール、それを止めるナブカ。その後、タブールに呼び出され銃で撃たれる。血まみれの状態でシュウに木の棒を渡して力尽きる
- シスの看病をする皿、シスからお腹の子供は憎まないでと言われる。牢から出てヘリウッドが傾くと、怯える少年兵たちを連れてヘリウッド内を移動。途中で水に呑まれた子供をカザムに助けられるが、カザムの姿はもうなかった。ヘリウッド墜落後、ここに残ると言いシュウを見送った
- シュウに助けだされるララ・ルゥ、水の力でヘリウッドの中に居る人たちを救う(死んだ者も居る)。ヘリウッド墜落後、シュウと夕日を見ながら消える
他にもハムドやアベリアのエピソードもありますが割愛。やはり死ぬべき人間は死んでそうでない人間は残したという感じはあります。ナブカは人殺しもしていたので仕方がないですが、ブゥに関しては何とも言えません。
タブールの生死は不明ですが、恐らく水に呑まれて死んだと考えるべきでしょう。
その他
タブールの凶行
タブールはなぜナブカを撃ったんでしょう? 確かにシュウや子供たちを庇ったナブカは軍法会議ものの処罰を受けるべきだったのかもしれませんが、それなら手続きを踏むべきでしょう。
人格的なねじれは描写されているので、ハムドと同じように権力や力に狂ったと考えるべきでしょうか。それとも積年の恨み? いきなりだったので驚きましたが、よくよく考えると分からなくなる行動でした。
ハムドとアベリアの関係
今までもちょくちょくと気になる描写のある二人でした。恐らくですが肉体関係があったんでしょう、直接は描かれていませんが。
その気になればアベリアはハムドを殺して自分がトップに立つ事も出来た、しかしハムドに従っていたのはそういう理由だったのかもしれません。アベリアがハムドを愛していたと考えるのは難しいですが、何かの情が沸いてそこまでは出来なかったと考えるべきでしょうか。
まぁこれに関しては想像するしかないのでいくつもの解釈が可能だと思います。
カザムの見せ場
もう出番がないかと思っていたカザムですが、チラッとありました。水に流されかけた子供を助けて自分が流されるというシーンです。
本当はサラを助けたかったと思いますが、そうもいかないでしょう。どちらにしろ悪い奴ではなかったようです。兵士というのは基本的にそんなものかもしれません、兵士としての活動と個人の行動は違っている。ナブカは忠実であろうとしていましたが。
という辺りで13話の分析を終わります。全体のまとめをもう一つ書く予定です。