アニメ「六花の勇者」12話のシナリオ分析
アニメ『六花の勇者』のシナリオ分析、今回は最終回である12話です。
ミニッツライナー
まずはこの方法でシナリオ全体の構成を見ます。
ミニッツライナーとは?
シナリオ分析法の一つ。映像内で起こった事を文字にして、一分をおよそ一行で書いて行きます。その際には後で見直した時に分かりやすいように「誰が、何をした」という形にします。
しかし一話ずつ観ながら書いているので、重要な部分やフラグを見逃す可能性があります。ご了承ください。
スタート
- 前回のラスト、七人目は……
- OP
- モーラが疑われる
- チャモとハンスが石板と宝剣を二つずつ取り出す、神殿の地下から取り出したと言う
- 石板に結界の作動方法が書いてある、読み上げるハンス
- 石板を壊したのが七人目、なので七人目はナッシェ
- アドレットに先に神殿へ行けと言ったのはナッシェだった
- 自分が七人目だと認めるナッシェ、ショックを受けるゴルドフ
- 敗因は積極性に欠けた事だと話すナッシェ
- 自分たちを殺そうとした動機を聞くチャモ
- 人間と凶魔の和睦を望むナッシェ、その際の人間による犠牲は五十万人ほど
- ハンスたちがナッシェに攻撃する、泥のように崩れるナッシェ
- 響くナッシェの声、マーラたちが追跡する。倒れるアドレット
- アドレットを手当てするフレミー
- 目覚めるアドレット、ナッシェは結界を解除して逃げた、とハンス
- アドレットを(地上最強と)認めるモーラ
- 落ち込むゴルドフ、一緒に戦うとフレミー
- 出発しようとするアドレットたち、ロロニアが現れる
- 六花の紋章を見せるロロニア
- 王が親衛隊と共にやって来る、凶魔の大群が向かって来ていると言う
- 結界の再発動を王に頼むアドレット
- 魔国領へ向かう七人
- ED
構成
全体
新たな証拠が見つかる、3~7分。
七人目だと認めるナッシェ、8~14分。
新たな七人目、15~18分。
次の展開へ、19~22分。
謎解きや七人目の追跡も含めて半分ほどで終わっています。残りはエピローグのような仲間たちとのやり取りと、想定外の八人目の登場です。しかし作品としてはここでひと段落ついているので問題ないといえば問題ないです。
最後は戦闘シーンがほとんどなかったですね。
エピソード
- モーラが七人目に疑われるが、ハンスとチャモによって発見された新たな証拠によって七人目はナッシェだと分かる
- 七人目である事を認めるナッシェ。目的は人間と凶魔の和睦だが、人間側の被害が大きすぎてアドレットたちには受け入れられない。ナッシェを攻撃するが逃げられる
- 結界も晴れて魔神討伐に向かおうとするアドレットたちだったが、その前にロロニアが現れる。彼女にも六花の紋章があった。更に凶魔の大群がこちらに向かっているという情報も入り、アドレットは結界の再作動を王に頼む。再び浮かび上がった七人目が誰か分からないという問題を抱えたまま、アドレットたちは魔国領に足を踏み入れる……
ナッシェがハンスを疑っていたのは警戒していたと解釈するべきでしょう。キリが悪く終わったのはゴルドフぐらいでしょうか、他は綺麗に終わっていますね。
その他
新情報が決め手になった
石板の情報で結界の発動方法が分かりました、それによって発動させた人物が特定されて七人目が分かる。そんな形で推理がしめくくられました。
これには少しばかり不満があって、最初の情報だけで正解が導き出せない構造になっている事です。作品を見ながら必死で推理をした人が居たとしたら、その人にとってこの回答は納得しずらいものになるのではと思ってしまいます。
まぁ、まとめて見た人間があれこれ言う問題ではないと思うので控えます。
次はどうなる?
アニメ化から既に五年の月日が経っており二期の話もないので作られる事はないと思いますが、次はどういう展開になるんでしょう? 七人目探しという騙し合いゲームの要素は変わりないと思うんですが、今度もアドレットが追われる事になるんでしょうか?
誰を中心に物語が動いて、誰が事件を解決するのか。そういった構成面が気になります、同じ事を繰り返すとも思えないので。
wikiで確認したところ、原作がかなり止まっているようです。アニメ化がどうこうという話でもないようですね、スランプでしょうか?
ラノベは読む習慣がないんですが、機会があれば二部(?)がどういう構成になっているか確認したいです。
何にしろ、構成に納得させられる部分が多く勉強させて貰える内容だったので満足しています。サスペンスというのは技術が詰まっていますね、という辺りで12話の分析を終わります。