シナリオ分析のブログ

完全に趣味のブログ。見返さずに投稿しているので誤字や意味の分からない箇所があると思います。

アニメ「波よ聞いてくれ」3話のシナリオ分析

 アニメ「波よ聞いてくれ」のシナリオ分析、3話をやっていきます。

 

 

 

ミニッツライナー

ミニッツライナーの説明

 ミニッツライナーとは、映像内で起こった事を一分ずつに分割して全体の構造を見る方法です。

 その際に「誰が、何をした」と分かりやすい形にまとめるのもポイントです。時間は一分一分正確なものではなく、おおよそになっていますのでご容赦ください。

 

 それと作品の全体が見えていない為、重要な部分を見落とす可能性があります。これは1クールのアニメ作品なので仕方がない事ともいえます。

 

スタート
  1. 男(沖)が暗い部屋で酒を置き、念仏を唱える
  2. OP
  3. 店長がミナレに解雇宣言をする
  4. 昼のビアガーデン(?)で酒を飲むミナレと中原、店長のゲイ疑惑
  5. 夜の公園で中原にからむミナレ
  6. 中原がミナレに告白「ウチ来ます?」
  7. 自分に都合のいいように断るミナレ
  8. 部屋で独り言を言いながら潰れているミナレ、室内に人影
  9. 男に抱き起こされ気が付くミナレ、男をKOして警察に電話
  10. 沖に土下座しているミナレ、これまでの経緯説明
  11. 麻籐に仕事の催促をするミナレ
  12. 寝袋を持ってラジオ局を訪れるミナレ、麻籐「冠番組持ってみないか?」
  13. 麻籐のラジオ局の説明、妄想が広がるミナレ
  14. ギャラの話をするミナレ、ギャラは人気次第
  15. ミナレにシセル光明の写真を見せる麻籐
  16. シセル光明の話は他の誰かから聞くかも……?
  17. ミナレの持つラジオの枠は午前三時半
  18. ラジオ局のAD瑞穂の部屋で一緒にワインを飲むミナレ
  19. 瑞穂に酔ったフリを見透かされるミナレ
  20. ラジオ局の情報を瑞穂から聞くミナレ、まだFAXを使ってる等、笑い上戸の瑞穂
  21. 瑞穂とミナレの寝る前トーク
  22. ラジオを流す瑞穂
  23. ミナレのラジオの声(?)が少し流れて終わり

 

構成

全体

 カレー屋を解雇されて中原と飲んで恋愛話っぽくなる前半、ラジオ局へ行って仕事を貰う後半。それと真ん中に沖をKOするパートが入ります。

 前半3~7分、後半11=22分。2話もそうですが前半が7~8分までに終わっているので短いです。そしてミナレが怒ったり叫んだりするのも前半が多い。

 

 前半に情報量を増やしてワチャワチャやってから後半をじっくり見せる手法でしょうか。

 

ストーリー

 3話の内容をザックリ説明すると、カレー屋をクビになったミナレが寝床をなくし、麻籐に泣き付いてラジオの仕事を貰う。その際にADの瑞穂と同棲。

 これだけです。

 

謎の配置

 ミナレと同じマンションに住んでいる沖ですが、2話の終盤と今回のアバンに心霊的な要素として顔を出しています。これは恐らくアニメオリジナルの部分だと思うんですが、かなり引っ張ってますね。

 アニメ自体は既に6話ぐらいまで観ているのですが、正直引っ張りすぎという気はします。原作では沖の心霊的な部分はラジオの相談が来るまで一切情報が出ていないのだと思います。そしてこの人物がまさか……! という見せ方にしているんでしょう。

 個人的にはそちらの方が正解だと思いますが、アニメではアバンやCパートでこういう事が出来るので試みとしては面白いと思います。

 

その他

中原とミナレ

 ミナレにゾッコンの中原ですが、彼は当然ミナレが前に男と付き合っていたのを知っています。それを承知で待っていた、しかもせっかくのチャンスなのにそれほど強く押していません。

 ミナレも中原が自分に気があるのを知っている。1話の最初の会話から一緒に飲みに行けなかった中原を嫉妬させるようにダンディなオッサンと飲んでいた、と言っています。

 

 少々特殊な関係に見えるんですが、ミナレが中原をどう思っているのかはまだ良く分かっていません。最初から恋愛要素として組み込まれているんですが、扱いが曖昧ですね。この辺りは今後どうなるんでしょう。

 

公害レベルの破滅型

 1話の伏線がようやく3話で回収。指印と同じく時間的にかなり経っています。忘れてる人も多いんじゃないでしょうか。単行本なら通して読める部分だと思います。

 もしかしたらですが、原作では酔って帰ったシーンが二回繰り返されるんじゃないかと思います。二回繰り返してそれが当たり前になった段階で、実は違ったというオチを持って来る。

 これに関しては余り自信がないですが、そういうパターンもあるという事です。

 

切羽詰った女

 2話の分析では「どうやって怒らせるか?」と書きましたが、怒るというよりこちらの方が正しいかもしれない。切羽詰る。

 この作品の主人公は大体何かに追われています。酔っ払って言った内容がラジオで流されたり、カレー屋をクビになりかけたり、住む部屋がなくなったり、と。

 そうやって切羽詰った状況に置かれるのになぜか安心して見ていられるのも不思議ですね、このキャラクターが持っているふてぶてしさと生命力のお陰でしょうか。

 

 なので毎回、主人公はどんな形で追い込まれるのか? という見方をした方がいいのかもしれません。

 

小ネタ

 独白や会話のやり取りが面白い作品です。なので次回からその辺にも注目して見ていきたいと思います。

 それをどうやって書くかを考え中……。

 

 

 

 この辺りで3話の分析を終わります。