アニメ「波よ聞いてくれ」7話のシナリオ分析
アニメ「波よ聞いてくれ」のシナリオ分析。アニメに限定していますので原作は分からないです。
ミニッツライナー
ミニッツライナーとは?
まずミニッツライナーですが、これは映像内で起こった出来事を「誰が、何をした」という形で一分ずつに分けて箇条書きする方法です。
これによって全体が見やすくなり、分析がしやすくなるという利点があります。
しかし完結していない作品を扱っている為、部分が意味する事が分からない場合があります。重要な部位を見逃す可能性がありますのでご了承ください。
スタート
- 中原に電話するミナレ
- OP
- 沖、リツコとの馴れ初めを話す
- 回想 告白、温泉旅行の計画
- 回想 遭難フラグ
- 回想 意識を失って倒れる、消えた律子
- ミナレ、FAXの矛盾点をつく(沖が殺したというミスリード)
- 天井裏へ行くミナレ
- 天井裏で転ぶミナレ、水道管から水が漏れているのを発見
- 天井裏でゴミ袋を発見するミナレ、通報
- 沖が逮捕される
- カレー屋で事件の顛末を話すミナレ
- ミナレの妄想、リツコはスパイ説
- 妄想の中で沖がリツコを殺害
- ミナレに警察から呼び出しが掛かる
- ラジオ局で取材音声のチェック、番組の宣伝に使えるかも
- ミナレがラジオ局に到着、ゾンビ化
- ラジオ収録二日目、沖も一緒に
- 回想 警察署で事件の真相を聞くミナレ、肉はマトンでミナレの私物
- ラジオで時系列にそって説明するミナレ
- 尋ね人のコーナーでリツコの情報を募集するミナレ
- ミナレの号泣でラジオ終了
構成
全体
前回から続く沖のオカルト事件、それが落ち着くのが11分。そしてそこから真相に辿り着くのが12~21分。おおよそ半分です。
前回の12~22分と合わせて全体で32分、1話にまとめるには少し長いぐらいですね。
本筋とサブストーリー
今回の事件は恐らくこの作品の本筋とはそれほど関係ないんだと思います。しかしこういう形で小さな解決を一つずつ作りながら大きな流れを進めて行く、そんな構成になっているんだと思います。
本筋はミナレの仕事と血痕、そして麻籐の過去との決別であったり、マキエの自立であったりするんだと思います。
EDを見る限りだと女性陣それぞれの生き様がメインになっている感はありますが、ラジオ局の女性陣はまだそれほど活躍してませんね。
その他
事件そのもの
沖のオカルト事件ですが、オチもさる事ながら全体の流れも素晴らしいです。オカルトに思わせておいて現実的な解決がある、しかもそこに自分で乗り込んで行くのも『リング』の井戸シーンを思わせるおぞましさがありました。
一度、解決したかのように思わせてその後に真相が分かるというのも面白いですね。
伏線
事件の原因となったマトン肉ですが、この話が始まった最初に電話内でチラッと触れているだけでした。あれが伏線だとその段階で気付ける人はほぼ居ないでしょう。
懐かしいところでは這い寄る混沌で一時期話題になった『這いよれニャル子さん』も意外な伏線の張り方をしていました。
自力捜査
天井裏の調査が特に印象に残っているんですが、あそこまで現場に乗り込んで事件を解決するというのは最近の探偵物や刑事物でも余り見かけないんじゃないでしょうか?
個人的には『シャーロック・ホームズ』の捜査を思わせる部分があってとても好きです。
事件の捜査から推理まで一人でやる。しかもその後、事件に勝手な憶測を当てはめて、謝罪までする。一人でここまでの大活躍をした探偵も居ないと思います。探偵じゃないけど。
事件の流れ
ザッと流れを見て行きたいと思います。
まず導入、シャケを持って行って臭いに気付く→沖からFAXが来て調査に行かされる→いきなり異変が起こる→沖の話を聞く→自ら調査→誤認逮捕→事件の勝手なあらすじ→真相が明らかに
導入の上手さは前の記事で触れました。その後、異変が起こって沖の話を聞くんですが、これが完全にミスリードになってます。最後に沖は怒ってましたが、ずっと勘違いしてた事に恥ずかしさを感じなかったんでしょうか?
そして自ら調査、しかも沖を捕まえるのに中原を呼んでいるのも知恵が回ります。確かに女性二人では捕まえるのも困難でしょう。ちなみに原作者は男性です、良く気付いたなぁ……。
最後に真相ですが、そういえば沖に関しては酔っ払って家を間違えた時も同じようにミナレが原因でした。ミナレも引っ越したようなので今後このパターンはないと思うんですが、原作には触れていないので分かりません。
リツコは?
結局リツコに関する情報は一つも分かりませんでした。きっと生きているんでしょうね、そして今後登場する可能性もあります。
しかしまぁ、アニメは話数に限界があるのでアニメ内でその姿を再び見る事ができるかどうかは分かりません。
7話の分析はこの辺りで終了します。