アニメ「波よ聞いてくれ」2話のシナリオ分析
アニメ「波よ聞いてくれ」のシナリオ分析、今回は2話です。
原作は読んでいないのでアニメのシナリオのみになります。
ミニッツライナー
ミニッツライナーとは?
分析するに辺りミニッツライナーという方法を使います。これは映像内で起こった事を一分ずつに区切り、箇条書きにして全体を見るという方法です。
その際にややこしくならないよう、「誰が、何をした」というシンプルな形にまとめます。多少、時間がズレる事もありますがご了承ください。おおよそでいいです。
しかしアニメは1話完結ではないので、次回への伏線や、その段階では分からない事もあるので拾い切れない事もあります。
スタート
0.前回の「殺す」発言。
1.OP
2.「話した内容をどうされても文句は言いません」と書かれた名刺を麻籐に見せられるミナレ (前回の指に付いていた口紅?はこれ)
3.構成作家の久連木と寿司屋で話す麻籐、ミナレの評価
4.店長に土下座するミナレ。ブログ更新、客からラジオの反響が
5.中原と夏祭りの話をするミナレ
6.店長とその師匠の妄想、師匠の孫の話
7.カレー屋で客にラジオの話を何度もされるミナレ、スルー
8.動画を見て泣きながら麻籐に電話するミナレ「店に来るな」
9.マドカとミナレの話をする麻籐、ミナレの評価
10.麻籐たちカレー屋へ、マドカに一緒にラジオの仕事をしないか?と誘われるミナレ
11.店長が麻籐たちにミナレは来月にはクビにすると言う、ラジオの月給を調べて態度が大きくなり直ぐ小さくなるミナレ
12.部屋でスッピン顔のミナレ
13.占いを見るミナレ。お迎えの甲本、男の物色
14.ラジオ局で未来を想像して泣くミナレ、
15.ミナレ「なんで私なんですか?」、シセル光明の話題
16.リスナーの反応が良かったと麻籐から聞くミナレ
17.ラジオで話す内容を決める麻籐とミナレ
18.麻籐「世界を取ろうぜ、ミナレ」
19.ミナレのラジオの声と夏祭りの出店を用意するミナレと中原
20.出店を睨む師匠の孫
21.出店のカレーの話を中原にするミナレ
22.マンション一階の男と謎の血痕
構成
全体
今回は主人公がラジオに出演した事でその反響があちこちから返って来る回でした。そして主人公が自分の意志でラジオで話します。
前半は店長や客の反応に悩まされる主人公、4~8分。後半はラジオ局に呼ばれて自らマイクを握ります、それが10~18分。合間合間にラジオ関係者からの見慣れの評価が話されます、3分・9分。これらもラジオの反響と考えていいでしょう。
時間で見ると前半部分が思ったより短いですね。客からの反響をスルーしていた主人公ですが、ネットに挙がっている映像を見る事で直ぐに麻籐に連絡を入れています。
後半部分は初めてのラジオ局という感じ(初めてじゃないけど)。この作品は主人公を通してラジオの世界を知っていくという構造も持っていて、スポーツ物の作品で才能のある素人が先輩たちに色々教えて貰いながら上達して行くという王道的な側面も持っています。
今回は教えて貰った情報もなかったですが。
冒頭
2話を1話でやったラジオの反響回と考えると、冒頭で1話のラストシーンを使ったのもうなずけます。非常にインパクトの強い台詞でもあったので、もう一度繰り返して記憶を呼び覚ます効果もあったでしょう。
大筋
2話のストーリーをザックリ言うと、カレー屋のクビが決まった主人公。初めてラジオの仕事をする。
その他
煩悩まみれの主人公
大筋で言うと本当にシンプルなものなんですが、主人公の台詞ややり取りが本当に面白いです。12分からのラジオ局へ向かうミナレの一連のシーンですが、単純に「行きました」というだけにはしません。
悩んで占いサイトを徹夜で見た後、迎えに来た男にカマをかけたりその事に反省したり、そして実家帰りを想像して泣き出してます。非常に煩悩が強い、良くも悪くも率直な主人公です。
こういう面倒な主人公だからストーリーを進める際にあれこれと文句を付けたり暴走したりと、話を考える際には面白い部分でありながら面倒な部分でもあると想像します。
どうやって怒らせるか?
これはまだ仮説ですが、1話2話と主人公が怒る’(切れる)シーンがありました。前の項で書いた事とは矛盾するかもしれませんが、この主人公は一応常識もあり落ち着いた人物でもあります。そんな主人公をどうやって怒らせるか? そして怒った後で何かが起こる、という構造になっているのではないか?
と、この辺りの検証は今後していく事になると思います。
必死な女性を応援したい
今期やっているアニメで『はめフラ』(略称)というのがあります。こちらも主人公が必死に自分の破滅フラグを打ち倒していく話になっています。
これは今までの「日常系」とかなり違っていると考えていいでしょう。もしかしたら日常を暮らす女の子たちより、必死に何かをやっている女(の子)を応援する形に変化しているのかもしれません。
これは完全に仮説です、実証のしようもありません。
伏線
1話の伏線であった指に付いた口紅のようなものですが、2話の序盤に出てきた名詞に押された指印でした。
回をまたいでいるので少しピンと来なかった人も多いようです。この辺りは漫画原作なので仕方がないかもしれません。
それでも一瞬だけ回想を挟む方法もあったと思うんですが、そのまま流れていきましたね。
アニメと漫画では話の区切り方が違うので度々こういう事はあります。
サブキャラ
2話の最後には今後登場予定であろうメガネの人物が現れました。これも謎めいた感じですね、それほど強い引きは感じないんですが楽しみです。
ついでに今回登場した師匠の孫はまた登場するんでしょうか? 凄い剣幕で見てましたが、それほど重要なエピソードでもない感じでした。
2話の分析はここまで、まだこの作品を理解できた気は全くしていません。面白い作品は複雑で難しい事が多いです。