シナリオ分析のブログ

完全に趣味のブログ。見返さずに投稿しているので誤字や意味の分からない箇所があると思います。

アニメ「グレイプニル」12話のシナリオ分析

 アニメ『グレイプニル』のシナリオ分析、今回は12話です。

 

 12話の内容は、ザックリ言うとコインを100枚集めた海斗という男の話です。

 もう少し丁寧に言うと、修一やエレナを含む山田塾のメンバーの一人である海斗が消えたほのかを探し宇宙人によって真相を知る。しかし勘違いしたまま愛子(変身したほのか)を殺してしまい、罪の意識から皆消えてしまえと宇宙人に頼む。

 少々ややこしいですがこんな感じです。

 

 

 

ミニッツライナー

 分析するに当たりまずはこの方法を使います、説明は以下。

 

ミニッツライナーとは?

 シナリオ分析法の一つ。映像内で起こった事を文字にして、一分の出来事をおよそ一行で書いていきます。その際には後で見ても分かるように「誰が、何をした」という形にします。

 

 しかし一話ずつ観ながら書いているので、重要な部分やフラグを見逃す可能性があります。ご了承ください。

 

スタート
  1. エレナたちのチームが話している、コインを100枚集めた男が宇宙船墜落現場に居る・その男はエレナたちの古い友人
  2. OP
  3. 数ヵ月後 愛子が別人に感じると海斗に話す直人
  4.  山田塾を思い出す海斗と直人、その中には子供の頃の修一とエレナも居る
  5.  久し振りに集まろうと言い出す海斗
  6. 集まる五人、修一・エレナ・海斗・直人・愛子。ほのかが消えたと話す直人
  7.  ほのかの事は忘れた方がいいと言う愛子
  8. ほのかについて調べる海斗
  9.  愛子の癖がほのかのと同じだと気付く海斗、愛子の後をつけて宇宙人に会う
  10.  宇宙人の元に修一たちを呼び、今の愛子が変身したほのかだと伝える海斗。宇宙人も裏づけする
  11.  ほのかは自分にないものを持っている愛子を手に入れる為に変身したと推測する海斗
  12.  ほのかが罪を犯したなら罰せられるべきだと海斗
  13.  今まで通りでいいと言う直人、それに同意するエレナ・修一
  14. 山田塾の場所で話す海斗と愛子
  15.  自分がほのかだと認める愛子
  16.  海斗がロープで愛子の首を絞める
  17. 後日、愛子が自殺だったと遺書で分かる。愛子を殺した自分に疑問を持つ海斗
  18. 宇宙人の回想 ほのかが姿を変えてと宇宙人に頼む、愛子との回想 愛子にいじめから助けて貰った結果愛子がいじめのターゲットに
  19. 修一たちが愛子の自殺に気付いていたと悟る海斗、ほのかを殺した事を後悔する
  20.  皆消えろ、とコインを手に宇宙人に願い事をする海斗。白い女の噂を口にする直人
  21.  責任を感じ何かしなきゃと言う修一
  22. 回想終わり クレアが廃墟と貸した山田塾へ入る、変身した修一と同じ姿の人形を見つける
  23. 千尋がエレナと連絡を取る
  24. ED

 

構成

全体

 序、コインを100枚集めた男がいる、1分。

 昔の友人(山田塾のメンバー)で集まる、消えたほのか、3~7分。

 罪を犯したほのかが許せない海斗、10~16分。

 自分の間違いに気付く海斗、17~21分。

 引き、22~23分。

 CMの場所が分かりづらいのでこの作品では気にしない事にします。

 

 ほぼ回想回です、しかも中心になっているのは前回のラストに初めて顔を見せた海斗という人物。修一やエレナとも関係があって、どうやらこの物語の主軸の一人らしいです。まだ分かりませんがラスボス的なポジションでしょうか?

 冒頭とラストを除けば一本のストーリーです。

 

エピソード
  • ほのかが消えたと知った海斗が捜索を始め、やがて真相に辿り着く。その真相から勝手な推測をして自らの手を染める。しかしそれが間違いであったと気付き絶望し、宇宙人の手を借りて何かを始める
  • コインを100枚集めた男が居て、彼はエレナたちの古い友人
  • 数ヶ月前に海斗を止めようと修一が動いた
  • 山田塾に修一が変身した姿と同じ人形がある
  • 千尋がエレナに連絡を取る

 

 下三つのエピソードはまだ続きがあります。

 メインエピソードである海斗の行動ですが、少々分かりづらい部分がありますね。ほのかが好きだからほのかである事をやめて愛子に成り代わった事が許せなかった、と解釈するべきなんでしょうか?

 何度か観たのでこういう結論に至りましたが、一度観ただけでは愛子とほのかって誰? というだけの感想になってしまい、理解に困る内容だったと思います。しかしこれをどうすれば分かりやすく出来たかと考えると中々難しいものがあります。

 

 この作品の主軸である物語がアニメの中で観られるのは嬉しいんですが、今まで馴染みのないキャラクターばかりが活躍する回になってしまい、飲み込みが悪くなってしまっているのは否めないでしょう。

 

見せ場

 謎の本質である修一とエレナの過去について触れる回です。それだけでゾクゾクするものではあるんですが、内容については既に触れた通りです。

 今回は戦闘シーンは無し、代わりに謎解き的な要素がありました。

 

 

その他

引きが二つ

 ラストでクレアが人形を見つける、そして千尋がエレナに連絡を取るといった二つの要素が出て来ました。他の作品でも見た事があるし別に悪い事ではないんですが、ちょっと詰め込んだ感はありました。やはり原作とは順番が違っているんでしょうか。

 ワンクールでどこまで詰め込んでどこで区切るか、というのは原作が続いている作品ならどれもが持っている大きな問題です。

 

理解力ぅ……ですかねぇ……

 視聴者の理解力が問われた回だと思います、前回のラストに出て来た海斗というキャラクターとその能力のほのかという女の子。その辺りが記憶できているか、そして愛子であるほのかを殺した海斗にどこまで感情移入できるかが問われた回だと思います。なので感想は結構バラけたんじゃないでしょうか。

 こういう事は作り手が視聴者を信頼していたり過信していたり、もしくは自分が分かっているから当たり前と思っていたり表現力が足りなかったりと、色々な形で起こる現象です。

 今回がこの中のどれだったのかは分かりません。

 

 

 

 という辺りで12話のシナリオ分析を終わります。もう次がラストですかね。