アニメ「絶園のテンペスト」13~24話のザックリしたまとめ
アニメ『絶園のテンペスト』の中心となったエピソードを13~24話までザッと挙げていきます。そして全体の流れをもう一度確認しようという試みです。
メインエピソード
13話
- 1~12話までのまとめ
- 始まりの樹によって変化した世界
- 「吉野を殺せるか?」と左門が真広に問う
- 羽村登場
14話
15話
16話
- 鎖部の里に諜報員が入った、神社に火が上がり魔法を使う葉風。結局その諜報員は捕まえた
- 絶園の魔法使いの始まりの樹を破壊するショーが始まる
- 山本が神社の焼け跡から石板のような物を発見、調査が始まる
17話
- 葉風が吉野に告白、吉野が自分の恋人を葉風に教える
- 吉野の恋人会議が真広や左門たちによって行われる、その結果吉野の恋人が愛花だと分かる
- 吉野は絶園の魔法使いの心ではないか、という説が出る
18話
- 愛花が死んだ時を思い出す吉野、葉風の前で泣く
- 始まりの樹を試すと決める葉風、絶園の魔法使いのショーに乱入
- 山本の説、始まりの樹は宇宙人の兵器
- 吉野に真広からのメールが来る
19話
- 愛花の恋人が吉野だと気付いた真広、吉野と出会い話を聞く
- 自分の目的のなさに迷う羽村
- 葉風が過去へ戻ると言う
20話
- 葉風が過去に戻る、そして愛花と出会い愛花が絶園の魔法使いだと知る
- 愛花殺しの犯人の様々な可能性が語られる
- 羽村が星村を投げ飛ばすほど強くなった
21話
- 突如、御柱が現れる
- 葉風と愛花が話す、愛花殺しの犯人が愛花本人だと分かる
- 始まりの樹の正体が分かる
22話
- 愛花の死の真相を受け入れる吉野・真広
- 御柱の現状と対策が語られる
23話
- 御柱の破壊作戦の為の調整
- 作戦実行
- 吉野が銃で撃たれる
24話
- 御柱を倒す
- それぞれの現在とこれからの目的
構成
全体
13話のラストで左門が真広に「吉野が殺せるか?」と問うています。結局これはただのミスリードだったと分かるんですが、こういう形で最終的な謎である愛花殺しの容疑者がどんどん増えていきます。
14話で羽村が登場、彼が絶園の魔法使いであるのがわかります。しかし彼が犯人だと疑った人は少なかったかもしれません。そして吉野に恋をした葉風も容疑者の一人に挙がります。もしかしたら真広ではないか? と考えた人も居るかもしれません。
これは1話からずっと謎になっている、始まりの樹は正しいのか? 愛花殺しの犯人は誰か? という問いにいくつもの疑いを投げている状態です。犯人の可能性を広げるかたちで物語が進んでいる。
謎がメインではないのでそこまで強調はされていませんでしたが、そういう文脈を含んでいると考えていいでしょう。
吉野が殺せるか? と真広に言った左門ですが、実際に吉野殺しの計画が動いた事は一度もありませんでした。あくまで疑いのままで終わっています。
前半のラブコメ
吉野に惚れた葉風ですが、しばらくは自分自身の感情に気付かず、星村に言われて初めて自覚して17話で告白にいたります。この告白によって吉野は傷を掘り返す事になり、葉風の前で涙する事で葉風が始まりの樹を試す決心をする。
ただのラブコメでは終わりませんね、こういうドラマを通して物語が進んで行くのはさすがだと思います。まぁこの二人がその後、上手く付き合って行ける気がしないのは自分だけかもしれませんが。愛花の回想が多すぎたせいで二人が引きずり過ぎているような気がするのも気のせいではないでしょう。
基本的に一本道
これは良し悪しがあるとは思うんですが、物語がずっと一つの軸で動いていました。準主役のキャラクターを中心にした話がほぼなかったという点です。この作品で言うと左門や羽村辺りでしょうか。
基本的に中心になっているのは吉野・真広・葉風・愛花の四人。彼らの心情は良く伝わって来るからいいんですが、最後の戦いで活躍する羽村の扱いが少々雑だった気はします。
いつの間にか強くなっていましたが、戦い方を教えてくれる星村より強くなるというのはいつの間にかそうなれるものなのか? そして22話で愛花の死の真相を受け入れた吉野・真広に対してブチ切れた羽村ですが、それまでの羽村しか知らないので違和感を感じてしまいました。
原作では違ったエピソードもあるのかもしれません、しかしアニメに関しては少々説明不足の感は否めませんでした。これも物語の筋がずっと一本道だった事と関係しているのかもしれません。
しかし一本道であった方が謎を追ったりミスリードを誘うのには向いているのかもしれません。この辺りについてはまだまだ勉強不足です。
引きの強さ
この作品の特徴の一つはこれだと思います、毎回終わる前に次のエピソードや気になる部分を持って来る。そのせいで終わったのに続きが気になって仕方がない。しかもそのインパクトやワードセンスが抜群に良かったですね。
まぁ23話の終盤で吉野が銃で撃たれた部分に関してはちょっと頭に来ましたけどね。どうなるの? と思ったら腕を撃たれただけでした、と。なんじゃそりゃ!? って感じでしたが、原作者がそれぐらい引きを大事にしているのが分かる部分かもしれません。
どんな引きだったかというと、基本的には次の話につながるものです。一部例外はありますが、ほとんどは次の話でメインのエピソードになっています。
キャラの強さ
この作品の特徴として当然これは挙げておかねばならないと思います、やはり真広の我の強さでしょうか。愛花も独特のキャラをしていますが、終盤になって急にあぐらをかいてラーメンをすすったりしてましたね。キャラがブレたのか前半で見逃していたのかどちらかでしょう。
特長としては挙げますが、簡単に真似できるものではないのでこれ以上は触れません。あくまで盗めそうな技術においてのみ書いていこうと思います。
というところで一旦終了。24話の作品という事で後半は少々駆け足になりました。それでも分析の方法が分かって来てそれなりに収穫があったと思っています。
次は別の作品を取り上げる予定ですが、またこの作品について触れるかもしれません。とりあえずは地味に作品の分析を続けて行きたいと思っています。