アニメ「絶園のテンペスト」15・16話のシナリオ分析
アニメ『絶園のテンペスト』のシナリオ分析、今回は15・16話です。
15話の内容は、吉野たちによって確保された羽村を、今度は真広や左門たちが容疑者として取調べをします。それと急に現れた星村によって葉風の恋心が看破されます。
15話のミニッツライナー
まずはこの方法でシナリオ全体を見ます。
ミニッツライナーとは?
シナリオ分析方法の一つです。映像内で起こった事を文字に起こし、一分をおよそ一行で書き出します。その際には見直した時に分かりやすいように「誰が、何をした」という形にします。
しかし一話ずつ観ながら記事を書いているので、重要な部分やフラグを見逃す可能性があります。ご了承ください。
スタート
- OP
- 真広と左門が買い物をしている
- 羽村は本物の絶園の魔法使い、なら愛花殺しの容疑者でもある
- 山本・夏村が羽村に自己紹介
- 左門の計画が台無しになったと話す真広、左門に後悔なし
- 羽村の魔法のテスト、始まりの樹一本を難なく破壊する
- その場を逃げ出す山本・夏村・羽村
- おせちを囲んで羽村の取調べ、真広が羽村のアリバイを聞く
- ゆっちゃんと一緒だったと言う羽村
- アリバイ証明は連絡できないから出来ない。真広が体に聞くと言う CM
- 真広と羽村の決闘
- 羽村を煽る真広、魔法を当てられない羽村
- 海外から調査団が来ている、と早河に情報が入る
- 遊園地でイチャイチャしているカップルを見る吉野と葉風
- 本質的には何も変わっていないと言う吉野
- 唐突に星村が現れる、吉野にコーヒーを買いに行かせる
- 葉風が吉野に恋をしていると指摘する星村
- 真広にボロボロにされている羽村、羽村が真広をシスコンと言う
- 吉野の事を聞かれて褒めまくる葉風、恋心を自覚する
- 恋心を否定する真広
- 始まりの樹・絶園の樹の再調査を提言する早河、同意する左門。しかし葉風が何と言うか……
- 葉風の即同意。葉風の恋心で吉野の恋人が死ぬかもしれないと指摘する星村
- 山本らが計画した絶園の樹の魔法使いによるショーの告知、を見せられ驚く羽村
- ED
構成
全体
容疑者、羽村、2~13分。
真広と葉風の恋心、14~22分。
引き(次の展開)、23分。
CMは10分辺り、真広が羽村に「体に聞く」という意味深な台詞の後です。
左門の疑いが既に違うものだと分かってしまいました、吉野は絶園の魔法使いではないようです。この疑いはただの小ネタだったんでしょうか、それともまだ後を引くものだったんでしょうか。13話の引きを考えると少し気になるところです。
エピソード
- 容疑者の羽村にアリバイを聞く、戦ってみる
- 自分の恋心に気付く葉風、妹への恋心を否定する真広
- 始まりの樹と絶園の樹の再調査が認められる
見せ場
真広と羽村の戦い(?)、ラブコメしてる葉風。後者はいわゆる視聴者のニヤニヤシーンというやつでしょうか。
16話のミニッツライナー
次の16話に入ります。
スタート
- OP
- 吉野の回想、愛花との夏祭り、着物の時に下着はつけるか?
- 吉野が一番怖い人だと愛花が言う
- 鎖部の村に諜報員が入ったという話をする吉野
- 海の中の始まりの樹を衣装を着た男(羽村)が衆人環視の下で消し去る
- 鎖部の里へ帰ると葉風が言う
- 衣装を取る羽村、これからもやると山本が言う
- 里へ戻った葉風、病弱だった女の子サナと一緒に歩く
- 村に幽霊の噂がたっている、諜報員かと考える葉風
- 吉野との関係を茶化される葉風
- 吊橋を渡る吉野と葉風、昔はロープに滑車をかけて渡ったと葉風が言う
- 哲馬と山本が話している、葉風が魔法禁止のお触れを出した・外部に魔法の事を知られたくない
- 幽霊の話からハムレットを思い出す吉野
- 吉野の回想、愛花と花火を見ている。「私(愛花)の霊なら会いたいか?」と問われる吉野
- 村人が騒いでいる、サナが行方不明になったと言われる葉風 CM
- 死人は気の迷いだと言う真広
- ハムレットとテンペストの本を机に置く真広
- 神社から火が上がる、吊橋が落されている。吊橋の向こうでサナが諜報員に捕まっている
- 魔法を使おうとして止められる葉風、吉野が鎖をロープにかけて谷を渡る
- 諜報員を鎖で殴りサナを逃がす吉野、銃を持った諜報員に迫られる。葉風が魔法で吉野を助ける
- 逃げる諜報員、夏村たちに囲まれる。吉野に抱き付く葉風
- 吉野を疑う哲馬、悩む山本
- 山本が神社の焼け跡から何かを見つける
- ED
構成
全体
鎖部の里の情報、絶園の魔法使い(羽村)の始まりの樹破壊ショー、2~7分。
鎖部の里の諜報員と幽霊の噂、8~17分。
燃える神社、諜報員を捕まえる、18~21分。
次回への引き、焼け跡で見つけた何か、22~23分。
CMは15分辺り、サナが行方不明と聞いた後です。
エピソード
- 吉野の回想、愛花に「私の幽霊なら会いたい?」と聞かれる
- 鎖部の里に入った諜報員が幽霊と噂される。諜報員は神社に火を放ち吊り橋を落して魔法を使わせようとする。その試みは成功したが夏村たちに捕まる
- 絶園の魔法使い、羽村の正体を隠したショー
- 哲馬の吉野に対する疑い
中心になっているエピソードは鎖部の里に入った諜報員を捕まえるというもの。それに絡めて愛花の回想が入っています。
羽村のショーと吉野が絶園の魔法使いではないかという疑いは今後の続くエピソードでしょう。ここでは継続エピソードと言っておきます。
完結エピソードが上二つ、継続エピソードは下二つというところでしょうか。
見せ場
着物の下に下着をつけているか? というどこかで見たシーンから、恋心に悩む葉風という。男女のどちらに向けて作られているのか良く分からない見せ場シーンがありました。
主人公であるはずの吉野の感情が余り表現されなくなり、代わりに葉風や左門の感情表現が増えているという変な感じです。吉野への疑いが続く限りこういう形のまま進むんでしょう。
ではこの辺りで15・16話のシナリオ分析を終わります。