アニメ「絶園のテンペスト」7・8話のシナリオ分析
アニメ『絶園のテンペスト』のシナリオ分析、今回は7・8話です。
7話の内容、愛花に初キスをしようと別荘へ誘われた吉野、真広の邪魔が入りつつも朝早くに二人で抜け出してヒマワリ畑でキスを……せず。
7話のミニッツライナー
とりあえずこの方法でシナリオ全体の構造を見ます。
ミニッツライナーとは?
シナリオ分析法の一つ。映像内で起こった事を文字にして、一分の内容を大体一行にして並べて書きます。その際に見直しやすいよう「誰が、何をした」という形にします。
しかし1話から順番に観ている為、全体を理解して書いている訳ではありません。なので重要な部分を見逃したりフラグを理解出来ていない事があります、ご了承ください。
スタート
- OP
- 妹(愛花)の存在を持て余す真広
- 彼氏の存在をほのめかす愛花
- 古びたバスの中で寝準備をする吉野・真広
- 真広は復讐をした後どうするのか? と考える吉野
- 吉野の回想 図書館で愛花と宿題を片付ける吉野
- 別荘でしようと愛花に誘われる吉野
- 真広から呼び出しを受ける吉野、知らない女子大生とデート
- ダーツで競う吉野と真広、女子大生は放置
- 彼女を作らせようとした真広に怒る吉野
- 愛花の吉野評、煮え切らない男
- 吉野は必ず真広の味方になってくれると言う愛花
- CM 車の音で目を覚ます吉野と真広
- 言い寄られる経験しかないと言う真広、届かない星が好きとも
- 好きが分からない真広、愛花との微妙な関係
- 吉野の回想 別荘で吉野・真広・愛花の三人
- 真広に隠れて会う吉野と愛花
- キス、しようとして真広の邪魔が入る
- 愛花が邪悪な事を考えていると吉野に言う真広
- 真広に愛花をどう思っているか聞こうとしてやめる吉野
- 二人で抜け出す吉野・愛花、自転車で転びキスしようとするが止める
- 銃を吉野に向ける真広
- 左門の拠点へと向かう吉野・真広
- ED
構成
全体
真広と愛花の関係・吉野と愛花の関係、2~7分。
好きが分からない真広、8~15分。
吉野と愛花のキス(未遂)、16~22分。
次回への引き、22~23分。
CMは13分前後、無理やりのデートの後に区切りとして入ってます。
今回は再びの回想回、好きが分からない真広という少女漫画の題材みたいな話でした。キスをやたらと引っ張ったりするのも少女漫画的というか、両方に通じるようなお色気(?)路線なんでしょうか。
エピソード
- 好かれるばかりで自分から好きになるという感情を知らない真広、愛花との微妙な関係
- キスに誘われ、キスを邪魔され、キスを結局しない
- 届かない星(愛花)が好き、という暗喩
今回は一つの話として綺麗にまとまっています。何気に女子大生が怒って帰る姿を気にもかけず、笑って手を振る真広がいい味を出してます。本当に俺様タイプですね。
見せ場
隠れてデート、隠れてキス。隠すハラハラとくっ付くドキドキというやつでしょうか、こういうのも上手いですね。結局キスの一つもせずに終わりましたが。
役割
真広と愛花の回想が徐々に出始めています。そして真広が本当に吉野と愛花の関係に気付いていなかったのか……?
色々と引っ張ってますね。次回は左門の元へ行くようなので最終決戦のように思えますが、残念ながらまだ8話なのでそれはないでしょう。
8話のミニッツライナー
- OP
- 鎖部の拠点に軍隊が向かって行く
- 吉野・真広も向かっている、通常兵器で結界を破るのは困難だと葉風が言う
- 再度、復讐を心に誓う真広
- 軍隊の攻撃が始まる、吉野たちも結界へ走る
- 絶園の樹が姿を現す
- 結界の中へ入る吉野と真広
- 絶園の樹の復活を急がせる哲馬
- 吉野と真広が左門と対面、タルも
- 左門に降伏を勧める葉風
- 世界を滅ぼすのは始まりの樹の覚醒だと言う左門
- 始まりの樹が全てを食いつくし、生命のあり方を変えてしまうと言う左門
- 絶園の樹で始まりの樹を封印する、と星村の独り言
- 始まりの樹は世界を修正するだけだと言う葉風
- どうする? と問われる真広、興味がないと返す
- 復讐しか頭にない真広 CM
- 愛花が殺されたのは始まりの樹が仕組んだのか? と自問する葉風
- どんな形であれ修正されるなら構わないと言う真広
- 結界の消失は時間の問題、夏村が軍の鎮静に向かう
- 左門がタルから葉風の骨を出す
- 葉風に現在の暦を問う左門、答える葉風
- それが二年前のものだと言う真広、ショックを受ける葉風
- 葉風が居るのは二年前の島、魔法の力で時間を越えてつながっていると言う左門
- ED
構成
全体
結界の中へ行く吉野・真広、左門と対面、2~9分。
左門によって明かされる始まりの樹の真相、復讐しか頭にない真広、10~19分。
もう一つの真相、葉風の骨、20~23分。
CMは16分辺り、いつもより遅いです。復讐心に駆られる真広で後半へ進んでいます。
序盤で復讐を誓う真広のシーンがあり、復讐が強調されています。そしてそのまま突き進もうとした真広に葉風が死んでいたという事実が突きつけられる。急ブレーキという感じでしょうか。
しかしその事実を知った真広のリアクションが映っていないので、この後どういう行動に出るのかは不明です。
エピソード
- 軍が結界を攻撃、案外効いている
- 葉風と左門の二人の言い分に戸惑う吉野
- 真実がどうであろうと復讐以外は頭にない真広
- 葉風のガイコツ、既に死んでいた
吉野が今まで感じていた違和感がここで回収されます。そして葉風の仏壇や頭蓋骨の謎も一気に回収。ラスボスの登場が随分と早いのにはこういう理由があったようです、さてここからどういう展開になって行くんでしょう。
見せ場
軍による結界への攻撃、そして真広の危なさは一つの見せ場と言っていいでしょう。そして明かされた謎が二つ。
実は今回は魔法による戦闘が少しもありませんでした、しかし時間が短く感じるぐらい詰まった内容だったのが素晴らしいですね。
役割
謎が明かされました、全てかどうかは分かりませんが。これによって真広は動機を失った事になるんでしょうか? 葉風を島から呼び戻して犯人を特定するという目的だった気がしますが。
今の段階では8話の役割はそこまで分かりません。これは他の話でもそうですが、あくまで現段階で分かる範囲のみ書いています。
では、7・8話の分析をこれで終わります。大きな謎が明かされてしまって、ここから後16話? をどうするのか全く想像がつかないです。