シナリオ分析のブログ

完全に趣味のブログ。見返さずに投稿しているので誤字や意味の分からない箇所があると思います。

アニメ「絶園のテンペスト」2話のシナリオ分析

 アニメ『絶園のテンペスト』のシナリオ分析、今回は2話です。

 2話はストーリー的な進展がそれほどありません。吉野がエヴァンジェリン山本と対決し、その後に取引をします。そして1話で魔法使いと契約した真広が、今回は魔法使いの一族である夏村と戦いを始めます。

 他は1話のおさらいといった内容でしょうか。

 

 

 

ミニッツライナー

 まずこの方法でシナリオの全体を見ます。

 

ミニッツライナーとは?

 シナリオ分析方法の一つです。映像内で起こった事を文字に起こし、一分をおよそ一行で書いて並べていきます。その際に「誰が、何をした」と分かりやすい形にすると見直す際に便利です。

 

 ただ、1話から順番に見ている為、重要な部分を見逃したりフラグとなる部分を書き逃す事があります。ご了承ください。

 

スタート
  1. OP
  2. 回想 不破兄妹と吉野が歩いている。キスについて真広に聞く愛花
  3.  愛花から「今度しましょう」というメールを受け取る吉野
  4. 情報まとめ、愛花が死んだ・葉風が島流し・戦いが始まった
  5. 真広の説明、巨大な球体(果実)が出ると黒鉄病が発生、果実が全て集まると世界が終わる
  6.  葉風の現状、権力争いで孤島に流された、今は人形で話をするぐらい
  7. 旧不破家へ行く吉野と真広
  8.  魔力が入った道具の説明をする真広、身につける・回数に制限
  9.  真広が犯人探しの魔法を発動、時間が掛かる
  10.  復讐の為に葉風に力を貸し、ついでに世界を救うと言う真広
  11.  彼女に会いに行けと言う真広、魔具を貰い不破家を出る
  12.  吉野が信用できるか真広に聞く葉風
  13. 吉野が母親に電話するが通じない、家を出る、とその姿を見ている山本。犯人捜しの魔法が収束する CM
  14. ヤンキーに取られた財布を回収する吉野、山本に襲われる
  15.  高速移動の魔法で山本から逃れる吉野、学校へ逃げ込む
  16.  学校の窓が割れる、山本が学校へ入って来る。犯人は意外な人物だったと話す真広と葉風
  17. 真広が槍を持った男(夏村)と出会う、戦闘に
  18.  葉風がそいつは手ごわいと真広に言う、構わず戦う真広。校内に催涙ガス? が撒かれる、逃げる吉野。ガスマスクを被った山本
  19.  屋上でやって来た山本に銃を向ける吉野
  20.  銃を蹴る山本、そのまま足元の銃を拾おうとして吉野に組み付かれ高速移動で頭から落下。吉野が山本に取引を持ちかける
  21. 真広を捕らえろと夏村に指示を出す左門
  22. 吉野と山本の会話、愛花と吉野の関係に気付く山本
  23. 真広と夏村の戦闘。愛花の為に何か出来る事が見つかるかもと話す吉野
  24. ED

 

 

構成

全体

 回想、2~3分。

 情報のまとめ、4~6分。

 犯人捜しの魔法発動、結果待ち、7~13分。

 吉野vs山本、真広vs夏村、14~23分。

 CMは13分辺り、後半に入る直前に色々匂わせてからです。

 

 冒頭に回想を入れるのはパターンとしてこれからもするんでしょうか。今頃気づきましたが1話の冒頭も回想だったようですね。

  おおよそ前・後編と考えていいでしょう。色々とややこしい設定なので1話の内容を前半で繰り返しています。そういう風に前半に情報を出しておいて後半は余り考えなくても見れるアクションが中心になっています。

 

見せ場

 犯人捜しの魔法のビジュアルが面白いですね。植物の根のように見えますが、何かしら意味はあるんでしょう。戦闘以外の静かな魔法が出せるのは強いと思います。

 

 他にも魔具という物が出てきました、これはあれこれと想像力を働かせてくれるアイテムですね。その魔具を使って吉野が初の戦闘をするというシーンも見所でしょう。

 

役割

 しかし物語的には余り進展していません。戦闘があるせいで物語が進まないと考えるか、戦闘がないと観ていてもダルいだけと考えるか。その辺りの配分は難しいところですね。

 それでも吉野の最後の台詞から何か恐ろしい事をしでかしそうな予感はしましたが……。この予想が合っているのかは分かりません。

 

人物の変化

 変化はまだ無いです。少し思ったのは過去や回想を使うキャラクターは動機が過去にあるので変化しない、という事でしょうか。

 つまり過去が全て明らかになるまでそのキャラクターに変化はない。

 

 まぁ内面的な変化以外を挙げる事は可能です。例えば吉野が魔具を使った、山本と表面的に和解(取引)をした。真広が犯人をつきとめた? 辺りでしょうか。

 

 

その他

なぜ撃てると思ったのか?

 吉野とエヴァンジェリン山本の追いかけっこの終わり、屋上で吉野が銃を突きつけるんですが、その際に山本が「この子は撃てる」と確信します。

 まぁ普通の学生なら撃てないだろうし1話でも確か「撃ったら死ぬのよ」みたいな台詞を言っていた気がします。それが今回は急に変わってますね。

 

 第六感的なものだとは思うんですが、多少の違和感はありました。むしろ撃たせる展開にするか引き金を引く寸前まで見せても良かったんじゃないかと思います。

 

ここまでしても人を選ぶ

 アクションシーン多めでしっかり見せ場も作ってあると思います。それでも2話・3話と振り落とされる人が出て来るでしょう。

 最後まで観て貰うというのがいかに大変かと感じます。どれだけサービスを入れても脱落者は出る。商業的な作品は本当に難しい。

 

 今後、商業的に成功した作品も分析してみたいと思っていますが、一体何が違うのか? その問いに回答が出るかどうかは分かりませんが、可能な限り迫ってみたいと思います。

 

 

 

 ではこの辺りで2話の分析を終わります。