アニメ「東京ESP」キャラクターの変化についての分析
アニメは全話視聴済み、原作と二期については触れていません。
その範囲内で、主人公や他の主要キャラに起こった変化についてまとめていきたいと思います。
主人公(リンカ)の変化
- 自分の能力に戸惑う→使いこなせるようになる
- 京太郎を疑う→仲良くなる
- 美奈実に敗北→特訓する
- 人を救えなかった無力感→特訓
- 歩に負ける→練習を繰り返し勝利
- 京太郎が居ない寂しさ→信じる
- 京太郎の話を周りからされる→京太郎と再会
- 学校で二人掛りで倒される→敵の能力への対策をして勝利
- 白い少女だと周囲に隠していた→バレる
- 超能力を失う→自ら手にする
- 京太郎が居なくて寂しい→再会する
- 特殊部隊に追われる→仲間に迷惑をかけたくないと一人になる
- 仲間が居なくて孤独感→仲間に助けられる
1話から思いつく範囲をザッと挙げてみました。これをある程度分類してみます。
能力について
- 戸惑う→慣れる
- 敗北する・無力感を感じる→修行する
- 失う→手に入れる
- 隠していた→バレる
能力についてのエピソードが多かった気がします。その中でも失った能力を取り戻すシーン、光る魚を自らの手でつかむのは印象的でした。
最初は光る魚になぜか選ばれて手に入れた能力を、今度は自ら選んで手に入れる。決意表明のようでいいですね、しかしなぜ能力を失ったのかはいまいち良く分かりませんでしたが。
他にも能力物でありながら修行をするという、割と王道のバトル物のような事をやっているのも面白いです。能力はあくまで補助的なもので、能力の強さを競うバトル物ではないんですね。
しかしもう一点気になったのは、リンカは自分が白い少女であるのを友人に隠していました。それがバレてしまうんですが、その後の友人との関係が描かれていないのでどうなったのかは分かりません。
アニメ化でカットされた可能性はあります。
恋愛パート
- 京太郎を疑う→仲良くなる
- 居なくて寂しい→信じる
- 寂しさを感じる→再会する
- 寂しさを感じる→再会する
とにかくこの二人は離れてましたね、会えない寂しさが恋心に変わるというやつでしょうか? どの段階でリンカが京太郎に好意を持ったのかちょっと憶えてないんですが、後半からはずっとリンカが寂しがってた気がします。
憶えている範囲ではこの二人がケンカしたりは無かったですね。この辺りのエピソードも作者の恋愛観が出るんでしょうか。
環境の変化
- 特殊部隊に追われる→仲間に迷惑をかけたくないと一人になる
- 仲間が居なくて孤独感→仲間に助けられる
やはり主人公の変化が一番多いですね、それは心境の変化だけではなく環境的な変化も訪れます。
特に後半のこの変化ですが、それまで当たり前にあった仲間というのを失う事で大きなダメージを受ける。それが普通であった事がそうじゃなくなるという形で大切さを痛感するという描写になってます。
残りの分類できてない項目は、戦闘に関するものなので割愛します。
その他、メインキャラクターの変化
京太郎の変化
- リンカと親しくなる
- 美奈実と疎遠になる
- リンカの仲間に入る
- 教授たちと対立する
- 過去が明らかになる
京太郎の変化はそれほどなかったように思います。リンカたちと仲良くなった後は閉じ込められて少し美奈実と話して回想に入るというパターンになっていた気がします。
教授・美奈実の変化
- 過去が明らかになる
- 動機に変化なし
美奈実には多少の動揺があったように思いますが、それでもほぼ変化なし。動機が明らかになるという以外で注目すべき描写は、犯行の手口ぐらいでしょうか。
どちらにしろ彼らの変化は過去に起こった事なので、それが明かされるという以外の形で描かれる事はないのでしょう。
竜胆の変化
- 能力の暴走→娘に助けられる
- 娘と協力する
- 娘を心配してケンカになる→協力する
もう少しあった気もしますがこんなところ。基本的に父親として行動しています。
そういえば母親が居ない理由は明らかになったんでしょうか? 他にも小節との関係も曖昧なままだった気がします。
小節の変化
- 敵対する→竜胆に助けられ仲間に
- 共に修行する→赤仮面を一撃で倒す
1話から登場している割に活躍が少なかった気がします。仲間になってからはたまに活躍するぐらいでしょうか。
この作品のテーマの一つが家族だと思っています。小節はその家族に恵まれていなかったキャラクターとして登場してリンカたちと擬似家族を作っています。
竜胆に惚れたのも恐らくファザコン的な資質ではないかと思われます。
紫の変化
- 能力を得る
- 親元から離れる→リンカたちの仲間に
能力を得る事で親元から離れたキャラクター、リンカの家族とは違い子供だけが超能力者になってしまったパターンです。そのせいで親との関係が変化したキャラクターです。
しかしその後も父親との関係はそう悪くないようです。
歩の変化
- 母親に能力を隠している→能力がバレる
- 母親と距離が出来る→母親が謝罪する
能力を得る事で一番葛藤があったのは歩かもしれません、しかし前にも書きましたがなぜ母親が謝ったのかは良く分かりませんでした。
まとめ
物語は基本的に人物の変化を描くものだと言われています。もちろん登場人物が一切変化しない日常系やコメディー作品は多数ありますが。
やはり主人公の変化が一番多いですね、登場人物の感情の動きに合わせて視聴者の心も動くと考えるとこれは当たり前の事なのかもしれません。
反対に敵となる人物に感情の変化がない・ブレがないというのも頷けます。敵は既に行動を起こしており、ある動機を元にして一貫した行動を行う。そうやって見ると作品がもう少し分かるようになるのかもしれません。
とりあえず次の分析から、一話一話で誰がどうなったという変化の項目も付け足したいと思います。このアニメの分析は一度この辺りで終わっておきます。