アニメ「東京ESP」12話のシナリオ分析
アニメ『東京ESP』のシナリオ分析、今回は12話です。一応、最終話。
12話の内容は、美奈実との戦いに決着、議事堂を無事に着地させる。東京スカイツリーで教授との最終戦、謎の存在が現れる。
こんな感じです。
ミニッツライナー
シナリオ全体を見るのにまずこの方法を使います。具体的な説明は以下。
ミニッツライナーとは?
シナリオ分析方法の一つ。映像内で起こった事を文字に起こし、一分を大体一行で書き連ねます。その際には見直した時に分かりやすいように「誰が、何をした」という形にします。
しかしこの方法は完結した作品に向いている為、未完結の作品を扱う場合は重要な部分やフラグを見逃す場合があります。ご了承ください。
『東京ESP』は12話で一応完結した作品になりますが、一部完となっており原作の漫画には二部があります。なのでまだ謎は残ったままになっています。
スタート
- リンカvs美奈実。赤仮面の男が議事堂を浮かせていると分かる
- OP
- リンカと美奈実の戦い、京太郎は私が殺したと言う美奈実
- 腕を斬りつけられるリンカ、追い詰められる
- 超能力者も人間、だから何も変わらないと訴えるリンカ
- お前にあいつは渡さないと言う美奈実、京太郎が生きていると確信するリンカ
- 美奈実を蹴りで倒すリンカ
- 赤仮面と青仮面に囲まれるパンダ師匠、小節・歩・紫が来る。歩が青仮面を倒す
- 小節が赤仮面を一撃で倒す。赤仮面を倒した事で議事堂が落下
- 落ちる議事堂を竜胆が止める、無事落下
- 歩が捕らえられていた母親と対面、歩に謝る母親
- 青仮面の持ち物から、教授の目的がスカイツリーから光る魚をばら撒く事だと分かる
- スカイツリーへ向かうリンカ、小節も一緒
- 光る魚を自分の手で取り込むリンカ
- スカイツリーに居る教授、リンカが来る
- 小節の不意打ち、失敗して氷付けにされる二人
- 京太郎とペリカンが来る、教授の幻覚をペリカンが打ち消す
- 京太郎を殺せと美奈実に言う教授
- 京太郎がリンカを選んだ理由
- 教授の指示で弧月がアークを持って退場、美奈実も
- 教授が裸の女に刺される、裸の男も居る。屋上爆発、逃れるリンカたち
- 七日後、超能力者たちの犯罪が続発
- リンカと京太郎が握手、戦い続ける意志
- 食事をとっていない美奈実、テレビの実況でヒーローを名乗る京太郎、超能力者に蹴りを入れるリンカ
- END(EDなし)
構成
全体
前半戦、美奈実・赤仮面戦が1~11分。
後半戦、教授戦が12~21分。
エピローグ、22~23分。
CMは11分辺り? アイキャッチが入らなかったので分かりませんが、前半が終わって次の展開を匂わせたところで入ったと思います。
見せ場
バトルの連続でした。一応それぞれのキャラに見せ場になるようなシーンが用意されていました。京太郎とパンダ師匠は見せ場がなかったかもしれません。
恋愛パートにも決着がついたようですが、余りピンと来ない感はありました。
エピソード
長く引っ張った歩と母親のエピソードですが、どうして母親が歩に謝ったのか……? その辺りの経緯が余り描かれていないように思います。
京太郎が鈍感キャラではなく、ちゃんと美奈実を意識していたのは意外だったしどちらかを選んだのも誠実だとは思います。
しかし台詞のやり取りがやっぱりピンと来なかったです。しかもリンカを選んだのにリンカは気絶していて聞いていないという……。
全てが綺麗に終わったとは言いがたいです、まぁ実際続くんですが。
その他
気分バトル?
バトルの際に台詞のやり取りがあり、互いにマウントを取り合って勝利する。これが一つのテンプレートなんですが、この作品はそういう要素が少なく感じます。
この12話に関して言うと、京太郎が死んだと思っている時にリンカは押されています。それが生きていると確信する事で逆転する。非常に気分的ですね、そしてそれが分かりづらい。
ある意味でリアルだと思うんですが、観ている側には少し伝わりづらい気はします。
ペリカンの出番は……?
終盤に出てきたペリカンですが、設定的に物凄くキャラが立ってる割にそれほどの活躍はありませんでした。教授の能力を相殺するというのが重要だと言われればそうなのかもしれませんが……。
むしろ教授の能力は既に知っているので、それに対してどう戦うか? という戦略で勝って欲しかったというのが本音でしょうか。
本当に教授の能力を封じる為だけに出てきたのか、それとも二部でまた活躍の場があるのかは分かりません。しかしどちらにしても少々もったいない感じはしました。
黒幕登場
教授の目的はESP特区を作る事ではありません、黒幕である人物を呼び寄せる事でした。そしてその黒幕らしき兄妹? が登場するんですが、ほんとにチョロっとだけです。しかも二人とも半裸で黒幕っぽくない。
余り魅力的な扱いはされていなかったように感じます、これは尺の問題かもしれませんが。
この黒幕のせいという訳ではないですが、それほど二期が観たい! とはならなかったのが実際のところです。一応、謎は残ってるんですけどね。
と、この辺りで12話のシナリオ分析を終わります。ここから全体を見返してあれこれ考えてみたいと思います。