アニメ「東京ESP」9話のシナリオ分析
アニメ『東京ESP』のシナリオ分析、今回は9話です。
9話の内容は、美奈実がひきいる超能力者集団がリンカの高校を襲撃。傷を負ったリンカは更に「ESP規正法」によって捕獲隊に追われる事になります。
ミニッツライナー
全体の構造を見るのにまずこの方法を使います。
ミニッツライナーとは?
シナリオの分析方法。映像内で起こった事を文字にして書き出します、その際に「誰が、何をした」と分かりやすい形にして、一分をおよそ一行で書いて並べます。
しかし完結していない作品を扱う場合、重要な部分が分からないので書き逃しやミスがあると思います。ご了承ください。
スタート
- 学校前の美奈実たち、美奈実の回想 母が死んだ美奈実(小学生?)に告げる教授
- 苦しむ教授、その怒りに同調する美奈実
- OP
- 超能力者たちが校門を破壊する
- 美奈実の回想 ヤンキーにからまれる美奈実(中学生?)
- 光る魚が美奈実の体に入る、ヤンキーごとテレポートしてヤンキーだけ電車にひかれる
- 校舎の中で暴れる超能力者たち
- リンカが止めに入る、白い少女がリンカだと友人たちにバレる
- 弧月とリンに倒されるリンカ
- 超能力で操られる京太郎と友人たち、リンカがボコボコにされる。その様子が中継で全国に流される
- 中継を見たパンダ師匠と竜胆、学校へ
- 美奈実の回想 リンカを放置したのは見せしめの為だと教授
- 京太郎を片付けると言う美奈実、友人がリンカの首を絞める。我に返る京太郎を美奈実が一緒にテレポート
- リンカの体から光る魚が抜け出る CM
- ニュースで「ESP規正法」の施行を発表。病室で目を覚ますリンカ
- 手錠から抜け出せないリンカ、超能力が使えなくなっている
- 島に居る京太郎、テレポートで徐々に移動
- 捕獲隊が来てリンカを捕らえると言う
- 病室を飛び出すリンカ・竜胆・パンダ師匠・紫
- 被弾した竜胆とパンダ師匠を残して逃げるリンカと紫
- テレビを観ている小節・マスター。そこに捕獲隊が来る、逃げる小節
- 逃げ場所を探すリンカ・紫。自分のせいで被害にあった人たちの回想
- 紫の父が迎えに来る、姿を消したリンカ
- ED
構成
全体
超能力者たちの学校襲撃、1~14分。
「ESP規正法」により追われるリンカ、15~23分。
今回はまた前・後編に戻りました。CMは13分辺りで前半の方が長いですね。
見せ場
既に見た超能力の中にも新しいものがありました、人を操る能力です。その辺りのシーンですが、出血描写や首を絞める音等、多少やり過ぎな感はありましたが好む人は好むんでしょうか。
そして中学時代? の美奈実がヤンキーに襲われたりリンカが一方的にやられたりと、原作者さんのSっ気でしょうか。まぁ少年誌的には見せ場と考えてもいいのかもしれません(諸説あります)。
終盤で逃亡劇になるのも面白いですね、主人公の立場がコロコロ変わります。
役割
リンカが超能力を失くしました、この展開はちょっと意外でした。ここからまた取り戻すんでしょうけど、残り話数的に大丈夫でしょうか。
最後のバトルはアッサリしたものになるのかもしれません。
エピソード
超能力者たちの学校襲撃ですが、同時に美奈実の回想も行われて居ました。今回は主に父親(教授)との関係ですね、美奈実の動機がやっと分かったというところでしょうか。
美奈実が父親との関係を取るか京太郎との関係を取るか……。どうも美奈実にハッピーエンドは用意されていない気がします。京太郎が鈍感系主人公のタイプですからねぇ。
その他
主人公の変化
主人公の心の動きがやはり一番重要になると思うんですが、色々と揺らぎますねリンカも。
立場の変化に合わせて主人公の心境も変化するという事なんでしょうけど、これが中々描けないんですよね。勉強になります。
テレポート封じ
リンカと京太郎が会えないという状況を作るのに色々な設定が使われています。むしろなぜ京太郎をテレポート能力にしたのか疑うほどです。
今回の島は一体どういう仕掛けが働いていたんでしょう?
首絞めすぎ
今回は出血描写もそうですがリンカの友人がリンカの首を絞めるシーンも中々やばかった感じがします。あれだけ絞めたら死ぬでしょ、というレベル。
露出描写は余りなく、そういうエロ釣りはメインじゃないのかと思っているんですが、どちらかというと別の需要に沿っている感があります。
まぁ薄々気付いてはいたんですが……。
という辺りで9話のシナリオ分析を終わります。残り3話となりました。