シナリオ分析のブログ

完全に趣味のブログ。見返さずに投稿しているので誤字や意味の分からない箇所があると思います。

アニメ「東京ESP」1話のシナリオ分析

 今回からこの作品のシナリオ分析をして行きたいと思います。アニメ『東京ESP』、2014年の作品。原作は漫画で、原作者は他にも『喰霊-零-』がアニメ化されています。

 

 なぜこのアニメを選んだのか、というと偶然です。アニメの『グレイプニル』を観て能力バトル物の別作品を見たくなったというのが大きな理由。

 しかし『喰霊-零-』は好きな作品だったので嬉しい誤算でした。

 

 

 

ミニッツライナー

 とりあえずこの手法はしばらく続けて行くと思います。説明は以下。

 

ミニッツライナーとは

 映像内で起こった事を一分毎に区切り、箇条書きにして全体の構造を見る方法です。その際に「誰が、何をした」という分かりやすい形にするのも特徴です。

 しかし完結していない作品を扱う場合、全体が見えていない為に重要な部分やフラグを見逃すことがあります。ご了承ください。

 

スタート
  1. クリスマス、女の子同士の待ち合わせ(『喰霊-零-』のキャラ)
  2. 戦車が街中に配置されている、軍隊が警戒中。火の魚?
  3. 空に浮かぶ国会議事堂、ニュース映像。謎の男(教授)の支配宣言
  4. 議事堂内でSP?たちと超能力者の戦い、一報的な惨殺
  5. 教授が議事堂を占拠
  6. 非難する人々、超能力者が火を放ち爆発事故を起こす
  7. 渋谷駅、超能力者が電車を破壊
  8. ヘリでニュースキャスターが事件の報告、白い少女の話をする
  9. 特殊部隊のヘリ、内部に超能力者が現れ墜落させられる
  10. 喰霊』の主人公と超能力者の対決
  11.  発砲許可、バイク女と協力して戦う
  12.  倒せず超能力者を逃がす、巨大な頭?
  13. 軍が議事堂を取り囲み警告
  14. 避難者たちの中に女の子、白い少女の話をする
  15.  その中に大空歩、白い少女の知り合い?
  16.  江戸山紫と会う、リンカの情報なし
  17.  紫が超能力者のヘルメットから思念を読む、議事堂を落下させる計画
  18.  トラックから少女を救う歩
  19.  トラックから出てきた超能力者がここを爆破すると言う。女の子とその母親が空気の壁で隔たれる
  20.  逃げろと言う母親、壁を殴る紫・歩
  21.  小節が現れ壁を粉砕、超能力者も殴り飛ばす
  22. 軍を相手に暴れる超能力者たち
  23.  超能力者に蹴られたバスの中に白い少女。白い少女登場、足元に超能力者が倒れている
  24. ED

 

 

構成

全体

 教授の議事堂占拠、3~5分。

 超能力者たちの一方的な殺りく、6~13分。

 人間に味方する超能力者たちの登場と反撃、14~23分。

 この中に作者が同じである『喰霊』のキャラクターが登場、1~2分と10~12分。

 

 基本的には超能力者たちの一方的な殺りくが繰り広げられ、戦いに不向きな主要キャラが登場し、困っているところを戦闘キャラが助ける。そして最後に主人公が登場して終了、そんな流れだと思います。

 

 白い少女の話が最初に出るのは5分、そして再び女の子が口にする14分。そこから満を持して登場するのが23分、と計算されてますね。

 何度か話に出す事で初めての情報が普遍化する、白い少女の話なんてこの作品を観るまで知りませんでしたが、なぜかそれが居るという気になっている。人の脳は不思議です。

 

見せ場

 色々な能力者が現れますね。映像のみなので詳しくは分かりませんが、瞬間移動や空気を操る、幻覚を見せる? 単純に怪力、等と様々です。

 老人政治家たちが屈して行くのも一つの見せ場なのかもしれません。若者の大人に対する反感がどれぐらいかによって変わって来ますが。

 

役割

 1話は大体、説明に終始するところなんですが、事件の発端という形でいきなり混乱状態から始まってますね。

 超能力者カッケー! と単純な構造でないのも面白いです。(超能力を持たない)人の味方をする超能力者が主役という、仮面ライダーデビルマンの系譜を感じます。

 なぜ人の味方をするのか? というのは今後明らかにされるんでしょう。

 

その他

他作品の主人公たち

 前述の通り『喰霊』と『喰霊-零-』の主役たちが登場しています。それらのファンにとっては嬉しいシーンでしたが、知らない人には余り意味のないシーンだったのかもしれません。

 というか、今後活躍するんでしょうか……? もう登場しないのならあの戦闘を繰り広げた二人は何だったんだろう、となりそうですね。

 

女の子のピンチから反撃が始まる

 これは一つの定型なのかもしれないです。無垢な存在(と思われている)女の子の危機を救うところから主人公サイドの反撃が始まる、というもの。

 恐らくあの女の子はそれほど重要なキャラクターではないでしょう、再び登場するかも疑問です。しかし小さな存在を助けねばならない、という伝統的な方法がここで使われています。

 

 詳しく憶えてないですが、『ゴジラ』か『ガメラ』シリーズでも子供は殺さない、子供の味方というコンセプトがあったと思います。代わりに大人は次々に殺されるんですが、そんな伝統が息づいているのかもしれません。

 

能力の習得や練習は無し

 『グレイプニル』と比較して見るとどうしてもこの辺りが気になってしまいます。既に彼らは自分の能力を使いこなしている。

 今後、過去の能力を手に入れたシーンやそれにうろたえるシーンは描かれるんでしょうか? まぁ絶対に必要だとは思わないので別になくてもいいんですが。

 

 

 

 では、この辺りでアニメ『東京ESP』1話のシナリオ分析を終わります。能力バトル物、といっても全然違いますね。興味深いです。