シナリオ分析のブログ

完全に趣味のブログ。見返さずに投稿しているので誤字や意味の分からない箇所があると思います。

アニメ「グレイプニル」2話のシナリオ分析

 アニメ「グレプニル」のシナリオ分析、今回は2話です。

 

 

 

ミニッツライナー

ミニッツライナーの説明

 ミニッツライナーというのは映像内で起こった事を一分おきに区切り、それを箇条書きにする方法です。そうする事で全体の構造が見やすくなるという利点があります。

 その際には後で見て分かりやすいように、「誰が、何をした」というシンプルな形にして書き出します。

 

 しかし完結していない作品を扱う場合、どの部分が重要か分からない事があり、書き逃す場合もあります。

 

スタート
  1. OP
  2. 回想 氷川が河原でコインを見つける
  3.  後輩に切れる氷川、氷川はスポーツ推薦と後輩が話す。自販機にコインを入れる氷川、謎の男が出て来る
  4.  足の先から爪が生える氷川、肉体の変化
  5.  河原でコインを探す氷川、クレアがコインを持っているのを見る
  6. 前回の続き、クレアが氷川に催涙スプレーをかける、クレアを抱えて逃げる加賀屋
  7. クレアを問い詰める加賀屋、戦うしかない
  8.  加賀屋(着ぐるみ)の背中にチャックを見つけるクレア
  9.  着ぐるみの中には何もない、ショックを受ける加賀屋。中に入ると言い出すクレア
  10.  着ぐるみの中に入るクレア
  11.  加賀屋とクレアが共感する
  12.  氷川に見つかり戦闘開始、制御が出来ずにやられる着ぐるみ
  13.  回想しつつ戦う氷川、一方的。クレアも回想
  14.  着ぐるみの反撃、一方的に殴る蹴る
  15.  氷川の足を折る着ぐるみ
  16.  氷川を銃で撃つ着ぐるみ、クレアが外へ出る
  17. 日常へ戻る? クレアが教室に来る
  18. 加賀屋とクレアが一緒に帰る、人殺しをとがめる加賀屋
  19.  互いに協力しないと殺されると言うクレア
  20. 肉体の不安を訴える加賀屋、同情するクレア。「私も一緒に死んであげる」
  21.  二階から飛び降りるクレア、受け止める加賀屋
  22.  姉が行方不明だと告げるクレア。 半年前、謎の男に一緒になりたい人が居る、と言うレイナ
  23. ED

 

構成

全体

 序盤に氷川の説明、2~5分。そして今回のメインである初戦闘が6~16分。加賀屋とクレアの協力関係が出来る、17~22分。最後は謎の提示でしょうか。

 

短い人物説明

 1話でもそうでしたが、人物説明が非常に短い。コンパクトにまとまっています。2~5分の間で必要な情報は出せているでしょう。

 変化前の悩み、コインを手にして変化が起こる、更に変化を求めてコインを探していたらクレアが持っているのを見つける。この辺りでしょうか。

 

1・2話で一つの話

 基本的には能力バトル物でありながらボーイミーツガールという恋愛の要素もあります。

 少年は秘密を抱えていて、少女もまた秘密を持っている。その二人が出会い、共に力を合わせて戦う事で秘密を共有し仲間になる。

 

 1・2話の流れを解説すると、

  • 少年の秘密
  • 謎の存在として少女が登場
  • 共通の敵が登場
  • 強力して戦う、勝利
  • 互いの本心を晒して協力関係が出来る

 こんな感じでしょうか。

 共に戦う相手との関係が上手くいかないというのはバディ物の特長かもしれません。

 

 

その他

戦闘シーン

 割と容赦のない戦闘シーンでした、殺し合いという様相を呈していました。残酷さ、そして正義が存在しない戦いという事でしょうか。これからも死人が続きそうですが、氷川の死体がどうなったのかは良く分かりませんでした。

 

戦いの拒否

 協力して戦う、といっても加賀屋は体を貸しているだけで戦う意志は一切見られませんでした。1話で描かれていたように優しい性格のようです。

 戦うのが嫌な少年が誰かを守る為に力を使う、これは一つのテンプレートですが大事な表現でしょう。まぁ某シンジくんのように戦いを拒否し続けるタイプの子も居ますが、今作はどう転がって行くんでしょうか。

 

二人の対比

 加賀屋とクレアの協力関係が出来上がる廃工場? のシーンですが、見事な描写でした。

 死ぬのが怖い少年と生きているのがつらい少女。この二人が協調するのに少女が死んで見せようとする、それを少年が助けるという印象的なシーンになっています。

 死が怖い加賀屋にとってはクレアのそんな姿は泣いてしまうほど恐ろしく、信じるに足る行為だったでしょう。このシーンだけ妙に映画的に感じたのは自分だけでしょうか。

 

最初と最後に謎を入れる

 基本的な手法かもしれませんが、冒頭に気になるシーンを入れたり最後に謎めいたキャラを出す、等の手法が使われています。恐らくアニメのオリジナル部分だと思うんですが。

 最初に興味を引いてそのまま見て貰う、次回への期待感を持たせる為に最後にインパクトを与えるといった方法です。漫画とは区切る部分が違うのでアニメ用に編集されたものだと思います。

 

 他にも人物説明はギュッと縮めて序盤に入れたりと、情報量も意図的に制御されている感はありますね。これは今後も注意して見て行く予定です。

 

 

 

 という辺りで2話の分析を終わります。