アニメ「グレイプニル」9話までの分析
アニメ「グレイプニル」が思った以上に面白かったので、9話までを振り返って構造を分析してみたいと思います。
各話の役割
1話からそれぞれのエピソードにどんな意味があったのか分析したいと思います。
1話
- 修一の説明 優しい・気が利く・普通がいい
- クレアとの出会い 修一の変身能力
- クレアに脅される クレアの謎
- 氷川が登場
基本的に説明回。それでもヒロインであるクレアが謎めいた存在でいきなり脅して来る点や、敵の存在が良く分からないまま戦いに入るのも面白い。
2話
- 氷川の動機 スポーツ推薦なのにタイムが出ない・コインで力を手にした・更にコインが欲しい
- 修一とクレアが協力して戦う 初戦闘
- 勝利と罪悪感
- 互いの秘密を共有 変身への不安・姉を探している
初戦闘回。2話なので負けるかもという予感は余りなかったが、修一の着ぐるみの中に入るという設定はやはり独特。その手探り感も面白かった。
勝利によって心が通じ合うという訳ではなく、既に二人の心にはすれ違いがある様子。ラストシーンはやっぱり好き。
3話
- 合体の練習 初戦闘のリアクション
- クレアの目的である姉探しを開始
- いきなりエレナを発見
- エレナと対面、謎の台詞を吐かれる これが修一とエレナの過去への導入
行った事に対して作中でリアクションがある。一番大きな出来事は氷川を殺した事だと思うけれど、それについてはまだ触れられていない。それより次の戦いに備えて合体の練習をしている。
そして全てを知る存在であるエレナとの対面。この作品の大きな謎である修一の能力や過去について、ヒント的な台詞が吐かれる。
4話
- クレアとエレナの会話 家族の死因の謎
- 宇宙人の存在とコインの説明 ルール説明
- 修一の心構えが変わる
エレナが家族を殺したのかは謎のまま。
宇宙人によってこの世界の設定、ゲームのルールのようなものが説明される。4話でようやくゲームのスタート地点。
5話
- 山へ行く修一とクレア、三部と出会う
- 三部戦、仲間になる
- 別の組織の存在や情報入手
5話の役割はまだ不明、ここから集団戦になって敵を含めたそれぞれのキャラクターがコインを集める動機や能力の意味が説明されて行くはず。
しかし三部はチームに参加しなかった。それでも今後のストーリーに関係はして来るはずなので、途中で助けに入るかチーム外で活躍するキャラになるかといったところだろうか……?
6話
- 池内を脅してチームに入る 集団戦の開始
- チームで謎の契約行為
- 修一と千尋が財布探しに出る
仲間に入るのにもやはり謎がある、契約するだけなのにサスペンス。
財布探しという余り重要そうじゃない目的から次回の展開へ続く。
7話
- スバル戦
- 敗北と変形
- エレナの過去
スバルがどれほど重要な人物なのかは不明。とにかくスバルに敗北する事で修一の特異な能力が明らかになる、それと修一の過去も。
エレナの過去も少し垣間見える事で二人の関係が分かって来る。が、あくまでチラ見せ。
8話
- 修一の過去と、記憶がない修一
- チーム内での自己紹介
- 日常パートで尻尾のない動物の死体 1話と同じ伏線
修一の過去が徐々に明らかになるが、良くは分からないまま。
チーム戦の準備、チーム内の能力が明かされる。
日常パートでも動きがありそう、まさか1話の主人公説明パートにこんな伏線が隠れているとは……。でもまだ伏線のまま。
9話
- チームで山へ
- 敵集団を避けるが見つかる
- 逃げつつ戦闘へ
チーム戦の開始。恐らくこおからはメインストーリーは余り進まなくなるはず。しかし連戦になるだろうし色々な能力者が現れるので見所は多くなると思います。
フィルター
最初はエロ要素のある能力バトル物だと思ってたんですが、思った以上に色々と伏線が用意してあったようです。
それを分かる範囲で書いてみます。
過去
作品のスタート地点が必ずしも物語の開始とは限りません、作品世界で過去に何があったか? 登場人物の過去にどんな出来事が起こったか? 等、様々な過去が隠れている場合があります。
今作では修一とエレナの間で恋愛感情のようなものがあったようです、しかもなぜか修一は完全に忘れているというもの。
その過去の導入が戦いを通して見えて来るのも面白いですね。現状ではおおよそぐらいしか分かりませんが、いつか明らかになるでしょう。まぁアニメ内では無理でしょうね。
能力の特殊さ
修一の着ぐるみのような能力はまだ全貌が良く分かっていません。エレナは知っているようですが。それが戦いの中で徐々に分かって来る、これは前の項目でも書きました。
今後どのように発展していくのか、そしてどうまとめるのかは見所です。
崩れる日常
日常パートでは起こってもクラスメートが被害者になったり巻き込まれたりといったパターンだと思っていたんですが、虻川というキャラクターはどうやら少し違うようです。
実は既に能力者なのか、それとももっと大きな存在なのか……? その辺りもまだ分かりません。
基本的にサスペンス
新しい登場人物は基本的に何を考えているか分かりません。なので常に警戒して彼らの言動を見守る事になる。
これが計算されたものなのか作者の持っている人間に対する猜疑心からなのかは分かりません。それでもこれが確実に作品を面白くしているのは間違いないでしょう。
予想
現段階で予想してみます。
恐らくですがループ物か二回目である、というのが今の段階では最も妥当なところでしょう。作品世界がコインを100枚集めた誰かの手に既に落ちており、その時に犠牲になった修一を救う為にエレナもコインを100枚集めて時間を戻した。
まどマギで言うところのほむらがエレナのポジションです。
しかしこれだと少しありがちなんですよね、これに何かひねりが入って来ると思うんですが、さすがにそこまでは予想できません。
久々に原作が気になる作品になってきました。もっと分析できればいいんですが、今の自分ではこれが限界のようです。