アニメ「六花の勇者」6話のシナリオ分析
アニメ『六花の勇者』のシナリオ分析、今回は6話です。サクサク行きましょう。
ミニッツライナー
まずはこの方法でシナリオ全体の構成を見ます。
ミニッツライナーとは?
シナリオ分析法の一つ。映像内で起こった事を文字にして、一分をおよそ一行で書いて行きます。その際には後で見直した時に分かりやすいように「誰が、何をした」という形にします。
しかし一話ずつ観ながら書いているので、重要な部分やフラグを見逃す可能性があります。ご了承ください。
スタート
- 前回のおさらい、疑われるアドレット
- OP
- 穴を掘って誰かが神殿に入ったと言うアドレット、モーラに否定される
- 鎧は最初に入った者を攻撃する
- ハーフが他に居ないか? と問うアドレット、フレミーに否定される
- 動揺するナッシュ。封印の聖者が裏切ったと言うアドレット、ハンスに否定される
- ハンスの言っている事が嘘で七人目はハンスだと言うアドレット、モーラに否定される
- 意見を聞かれたゴルドフ、アドレットを攻撃する
- アドレットがフレミーを人質に取り逃走
- ハンスの投げたナイフがアドレットの背中に刺さる
- 逃げる最中に気を失って倒れるアドレット
- 追跡を諦めるハンスとモーラ
- アドレットの回想 少年時代のアドレットと友人や家族
- 師匠(アトロ)の元を訪れる少年時代のアドレット、やつれている
- アトロがアドレットを蹴り、笑えと言う。つらい時ほど笑えと言う
- 目覚めるアドレット、フレミーによって傷の手当がされている
- 火薬の力で火を起こすフレミー
- 結界の力で寒いと言うフレミー、ハーフの影響
- フレミーと話しながら情報を整理するアドレット
- 八人目が居ると話すアドレット
- 協力を拒否するフレミー
- 笑うアドレット、諦めないと笑う
- アドレットに興味を持つフレミー
- ED
構成
全体
アドレットの弁明、3~7分。
アドレット逃走、8~12分。
アドレットの回想、13~15分。
情報を整理するアドレット、16~21分。
アドレットに興味を持つフレミー、22~23分。
話が一本道で非常に分かりやすいです、といってもこの一話で何かが完結している訳ではないですが。
前回辺りから会話に推理が入っていますね、というかそちらがメインになりつつあります。まさかファンタジーで理詰めの話が聞けるとは思わなかった……。設定がしっかり練られているからでしょう。
エピソード
- 疑われるアドレット、他に犯人が居る可能性を示すがことごとく否定される。ゴルドフの攻撃を契機にフレミーを人質にして逃走、しかし背後からハンスの投げナイフを受けて負傷
- 気を失ったアドレットだったが、気付くとフレミーに怪我の手当てをされていた。絶望的な状況にあっても諦めないと笑うアドレット、それは師匠のアトロから最初に教わった事だった
- 追い詰められた状況で笑うアドレットに興味を持つフレミー
最後のエピソードは引きになっているんでしょうか。でも引きにしては弱いですね、いい区切り場所がなかったと考えるべきでしょうか?
他にはナッシュを想うゴルドフですが、中々進展しないと思うのでカットします。
その他
六花以外に犯人が?
アドレットが考えた案は基本的に、凶魔か六花以外の何物かが封印を作動したというものです。この作品のコンセプトを知っている人間なら「それはない」と思ってしまうかもしれませんが、アドレットというキャラクターを考えるなら頷ける事でしょう。
アドレットがフレミーを仲間だと言って食い下がったのもそんな理由でした(鏡で様子は見てたけど)。
なのでまずはこの段階を超えて、その先に真犯人が見つかった時にアドレットがどんな反応をしてその真犯人にどういった行動を取るかというのがとても楽しみになってきます。
冷静な探偵という役柄ではないのもポイントなのかもしれません。
逃亡者パターン
あらぬ疑いを掛けられ、逃げながら真犯人を追い詰めるというのは一昔前に流行った『逃亡者』という作品の型なのかもしれません。今まで視聴者は主人公であるアドレットを中心に物語を見てきました、なのでアドレットが犯人だとは思っていない(一部、例外あり)。
中盤に出て来たアドレットの回想もダメ押しですね、アドレットには凶魔を倒す動機がある。だから真犯人を見つける必要がある訳です。
全てを説明しない回想
そういえばその回想ですが、村での平和なひとコマとその後は師匠を最初に訪ねたシーンになっていました。村で何があったか? というのは直接的には描いていませんが、それでも想像できる内容になっていますね。
という辺りで6話のシナリオ分析を終わります。