アニメ「今、そこにいる僕」9話のシナリオ分析
アニメ『今、そこにいる僕』のシナリオ分析、今回は9話です。
ミニッツライナー
まずはこの方法でシナリオ全体の構成を見ます。
ミニッツライナーとは?
シナリオ分析法の一つ。映像内で起こった事を文字にして、一分をおよそ一行で書いて行きます。その際には後で見直した時に分かりやすいように「誰が、何をした」という形にします。
しかし一話ずつ観ながら書いているので、重要な部分やフラグを見逃す可能性があります。ご了承ください。
スタート
- トカゲの尻尾をつかむシュウ、口にくわえるが捨てる
- 村と見つけるシュウとララ・ルゥ
- OP
- 少年兵の訓練、最後の決戦が近いと言うタブール
- 村に帰る気はないとも言う
- ヘリウッドの再起動が可能だと話すアベリア、最初にザリ・バースへ行くと言う王
- 村人の挨拶するシュウ、無反応
- 父の帰りを待つ女の子と話す、村の名前はザリ・バースだと教えてくれる
- エランバとシスが揉めている
- 間に入るシュウ、シスに頭を小突かれる
- ヘリウッドから逃げて来たと話すシュウ、シスに家へ招待される
- 子供たちに紹介されるシュウとララ・ルゥ
- ここはハムドに恨みを持った人間の集まった村だと話すシス
- シュウたちに畑の手伝いをしないかと聞くシス、喜ぶシュウ
- 畑を手伝うシュウ
- 父の帰りを待つ女の子(スーン)が帰ってくる
- スーンの父がナブカに殺された暗殺者だと知るシュウ
- エランバがやって来てシュウに力を貸してくれと言う
- 戦いをやめろとエランバにつかみかかるシュウ、逆に倒される
- 妹や両親を殺され村を燃やされたと話すエランバ
- やって来たララ・ルゥにエランバは正しいけど間違ってると言うシュウ
- 涙するシュウ
- ED
構成
全体
村を見つけるシュウとララ・ルゥ、1~2分。
最後の決戦が近い? 4~6分。
村に入れてもらうシュウとララ・ルゥ、7~15分。
スーンの父親がどうなったか知るシュウ、16~17分。
エランバの正しさ、18~23分。
前半にナブカたちや王とアベリアのエピソードがあって、その後は全てシュウとララ・ルゥのエピソードです。この辺りは前話と同じですが、今回はサラが登場しませんでしたね。
それと注意して聞いている方には分かったと思いますが、シュウたちが辿り着いたのはヘリウッドの第一目標とされた村です。既に不穏さしかないという場所でやっとまともな生活が与えられた二人、今後どうなるんでしょう……?
エピソード
- 訓練が厳しくなっていると話すナブカたち、タブールが最後の決戦が近づいていると言う
- ヘリウッドの再起動が可能だと話すアベリア、王は最初の目標をザリ・バースに決めた
- 村へと辿り着いたシュウとララ・ルゥ。エランバとシスが揉めているところに割って入るが、守るはずのシスにゲンコツを貰う。しかし事情を話すと村に招かれる
- 父を待つ女の子、スーン。その父親がナブカによって殺された暗殺者だと気付くシュウ
- エランバに力を貸せと言われて怒るシュウ、しかしエランバの話を聞いてその正しさと間違いに涙する
暗殺者のエピソードがここで活きて来るとは思いませんでした。そういえば腕に意味深な刺青があった気がします、しっかり考えられていたようです。
細かな点を言うと、村に入って最初の村人が無反応であった時にかなりドキドキしました。追い払われたりヘリウッドのスパイだと思われるのではないかと考えたからです。しかし杞憂でしたね、そんな風に想像させる為の演出だったのかは分かりませんが、見ず知らずの人間に対して妙な歓迎をする村人の方がおかしいでしょう。なのであの反応でいいのだと思います。
その他
シュウの涙
シュウは今まで拷問であったりリンチであったりとかなりの暴力を受けています、それでも涙を見せる事は一度もなかった。それが今回、エランバの復讐という正義に接して涙しています。
これは少年兵の正しさを持ったナブカやタブールたちとは違う構図です。ナブカたちは自分達が間違っているとどこかで気付いていた、従っていればいつか帰れるからそう言っていたに過ぎないんですが、エランバは違う。エランバの中にシュウは正しさを見つけてしまったようです、しかも言い返せないような。その違いが今回のラストシーンなんでしょう。
サラは……?
もしかしたらサラもこの村に居るのでは、と考えていたんですが登場しませんでした。次回予告にも顔を出していなかったようなので、シュウたちはまた別の集落に属する事になるんでしょうか?
何にしろエンディングが全く見えてきません。話によるとかなりの鬱エンドらしいんですが、その方向性も良く分からない。ある意味でとても楽しみですが、余り凹みたくないなぁというのが本心だったりします。
という辺りで9話の分析を終わります。